2017/12/23

ホーチミン6人旅 ③


終日自由行動の3日目(14日)。朝起きてテレビを付けたら映画『ハクソー・リッジ』をやっていた。字幕はもちろんベトナム語だが、私は内容が分かっているので、ツレにストーリーを説明しながらそのまま暫し鑑賞。
映画のクライマックス(熾烈を極めた沖縄戦)を観ているうちに、昨日の「戦争証跡博物館」の印象がオーバーラップしたのか「戦争はダメ。絶対にイヤ!」と、いつになくツレが熱く語っていた。(映画の合間、ベトナム戦争の背景についても質問に答える形で、知っている限りのことを話すなど、ルームナンバー「704」は、朝から反戦モードに)

7時過ぎ、Y君・O君たちと一緒に朝食をとった後(朝食も質・量ともに文句なし)、30分ほどカメラを手にツレとホテル界隈を撮影散歩。裏道で現地のかわいいお婆ちゃんを見かけ、レンズを向けた。


午前中、女性二人はリフレッシュを兼ねて「エステ」……だそうで、その二人とは昼頃にホテルで落ち合うことにして、私とY君、そしてO君夫妻は、ホーチミンの街を散策。
まずは「高い所から景色を眺めよう」と、ホテルから歩いて2、3分、ホーチミンで一番高いビル「ビテクスコ・フィナンシャル・タワー」の49階にある展望台「サイゴン・スカイデッキ」へ。
早目にホテルを出たため営業時間前に着いてしまい、待ち時間の間は個人的に“撮影タイム”。
朝の街を走るバイクのカップル、人気のパン屋さんの店先などをパチッ。



 930分、「スカイデッキ」営業開始。120万ドン(約1000円)の入場料が65歳以上は13万ドンとチケット・カウンターの横に書いてあった。超お得!なのに、全員パスパートをホテルの金庫に入れてきたので、証明するものがない。それをO君が説明すると、窓口の男性が4人の顔を見て即「OK」とのこと。(嬉しいやら、悲しいやら……でも、ラッキー!)。
で、スカイデッキからの眺めはこんな感じ。
蛇行しながら市内を流れているのは「サイゴン川」。





 スカイデッキからの眺めを堪能した後に向かったのは、歩いて20分ほどのところにある「ホーチミン市美術博物館」(入場料は約50円)。
長い戦乱の影響で国全体が芸術に親しむどころではなかったのか、ベトナム戦争時に描かれた暗いタッチのものが多く、急激な経済発展を遂げている現在のベトナムのエネルギーと瑞々しく鋭い感性を感じるような作品には出会えずじまい。展示の仕方も雑然としていて、やや期待外れだった。
(ベトナムの画家といえば、唯一知っているのは「国の宝」と呼ばれる絹絵の創始者「グエン・ファン・チャン」。日本人修復家・岩井希久子さんの姿を追ったテレビ・ドキュメンタリーを通じて、その絵の素晴らしさを知っていただけに、少し期待しすぎたのかもしれない。ちなみに「グエン・ファン・チャン」の作品はハノイ美術館で観られるそうだ)

帰り道、大学生相手に飲み物・食べ物を売っていたオバサンたちが、露店ごとリヤカーに乗せて慌ただしく反対側の歩道に移動する光景に遭遇。何かと思ったら警察の取り締まりだった。(商売を禁止されている道で営業していたのかも?)
逃げ遅れたのか、歩道にはカラフルな露店が置き去りになっていた。



散策とエステが終わり、12時半、ホテルに全員集合。タクシーで7、8分のベトナム料理店「フォー・クイン」へ(店内は外国人旅行者、地元の若者たちで一杯)。旅行前から食べてみたかったベトナム風ビーフシチュー「フォー・ボー・コー」をオーダーした。食べてみると、中にフォーが入っているだけで、まさにビーフシチュー(ちょっと薄めの)。肉も柔らかく、これで65,000ドン(約330円)は、バカ安という他なし。

帰りはタクシーに乗らず、ホテルまでぶらぶら歩き。途中、車道と歩道の境に群生して咲く赤い花を発見、カメラに収める。バイクの上で昼寝中のオジサンも。



ホテルに着いた後は、一旦、部屋で休んで、午後3時半頃に再び集合。ベトナムのファッション・
トレンドを牽引する「9X」世代(1990年代生まれ)と呼ばれる若者たちが創るプティックを覗いてみようと、隠れ家ショップのある「古アパート」へ。
100年近く前に建てられたと思われるアパートは、外観や内部はかなりローカル感があふれているが、各フロアには一般住宅に混ざって小さなショップやカフェが点在していた。
2階奥のプティックで、Y君が私の勧めたお洒落なピンクのシャツを購入)




「古アパート」巡りの後は、ドンコイ通りをそぞろ歩き……少し疲れた男たちはカフェでベトナム珈琲、元気な(貪欲な?)女たちはショップでお買物。午後6時過ぎ、全員が揃ったところで、初日に行ったベトナム料理店「An」へ。
「333」とベトナムワイン(意外にイケる!)を飲みながら、美味い料理に舌鼓。
話も弾んでワイワイゲラゲラしていたところ、後ろの席から「よく、この店をご存じでしたね」と、夫婦で来ていたベトナム通らしい日本人男性に声をかけられた。
で、その彼に「この店で一番!ぜひ、食べてみてください」と勧められたのが「海鮮鍋」。もちろんオススメに乗り即オーダーしたが、これまた絶品!感動的なうまさ。

その夜、私たちにとってホーチミンは、食い倒れの街でもあると実感した。


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