2011/10/17

漫画week① 歴史の闇を舞う「コウモリ」


「特定健診」で市内の病院に度々行ったり、中日ファンの友人に誘われて東京ドームの「巨人VS中日」を観戦したり、野暮用で新宿に出かけたり、何かと忙しかった先週だが、基本的には“漫画week”。単行本が出るたびに買い揃えていたヤツを、暇な時間に再度“まとめ読み”していた。

まず、浦沢直樹の『BILLY BAD(17)
ここ10数年の間に『MONSTER』、『20世紀少年』、『PLUTO(プルートウ)』と、次々にヒット作・話題作を生み出してきた浦沢だが、本作も期待に違わぬ“謎が謎を呼ぶ(というか、謎を謎のまま読者に委ねる)”近年の浦沢ワールド全開の面白さ。自分が描いたアメコミ・キャラクター“ビリーバッド”によって、歴史的事件に巻き込まれていく日系2世の漫画家“ケヴィン・ヤマガタ”の運命や如何に?……というサスペンス仕立ての展開で一時も飽きさせない。

1巻の「下山事件」から始まり、「ケネディ暗殺」の真相が明かされる7巻まで読んだが、その間、様々な歴史上の人物が登場する(キリストとユダ、伊賀忍者、フランシスコ・ザビエル、明智光秀、オズワルド等々)。また、9.11を予見するような場面もあり、誰が、何が、どう繋がっていくのか全く予想がつかない。ただ、常に歴史の闇の中から忽然と現れる“コウモリ=ビリーバッド”が、人間及び世界の運命の象徴ではないかという“憶測”はできる。
今後、この“コウモリ”が、どのような警告を人類の歴史と未来に投げかけていくのか? そして、3巻でザビエルがヤジロウに託した巻物には何が記されているのか?……あ~、とりあえず8巻が待ち遠しい。

というわけで、『20世紀少年』の大ブームが去り(実写の映画は酷かった!)、俄かファンを中心に“浦沢漫画はもう飽きた”という声も聞こえてくるが、20数年来のファンである私は、今も十分に彼の作品を楽しんでいる。








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