先月中旬、新聞の折り込み求人チラシを見て応募した仕事(「証明写真機」のメンテナンス業務)の採用が決まり、その研修及び仮契約のため「中野新橋」へ。
研修時間は6時間(10時~16時、休憩1時間30分)。社内での研修はこの日の一日だけで、後は「同行巡回」という実地研修を経て「本契約」となるらしい。
で、本契約後の私の仕事だが、週1回程度(曜日・時間は基本自由)、担当エリアの写真機を回り、清掃、保守・管理、集金などを行うこと。(立場的には写真機メーカーでもある運営会社と雇用関係を結ぶのではなく業務委託という形…つまり今と同じ「個人事業主」)
今後は、コピーライター兼「証明写真機」メンテナンスという“二足のわらじ”を履くことになる。(本業の広告制作はド暇状態で先行き不透明……というより“真っ暗”で、かなり厳しい状況。自分にとって生きる糧でもある映画・書籍・飲み代に事欠くようでは困るので、早目に手を打った次第)
8月6日(火)広島原爆の日
想田和弘監督の「観察映画」第8弾、『ザ・ビッグハウス』(監督・製作・編集:想田和弘/製作国:アメリカ、日本、2018年)を録画鑑賞。
ミシガン大学のアメフトチーム、ミシガン・ウルヴァリンズの本拠地で「ザ・ビッグハウス」という別名もある「ミシガン・スタジアム」に、想田和弘監督を含む17人の映画作家が密着。
事前準備なし、シナリオなしの即興撮影で、11万人超の観客を集める巨大スタジアムの表と裏の顔(表は…熱狂する観衆、マーチングバンドのパフォーマンス、セクシーなチアリーダー、VIPルームの客など。裏は…厨房、配膳、清掃、救護スタッフとして働く人々、ダフ屋、大道芸人、チョコを売る親子など)を映し出しながら、スポーツと軍事及び教育・経済・政治の関係性や、宗教、人種、階級(格差)、マチズモ、ナショナリズムの台頭といったアメリカ社会が抱える様々な問題を浮かび上がらせる……という実に興味深く面白い「観察映画」。華やかな熱狂が鎮まった朝のスタジアムで、ゴミを拾い集める若い女性が「私、フットボールが大嫌い」と溜息まじりに呟くシーンが妙に心に残った。(鑑賞後、町山智浩さんの解説を読んで分かったのだが、スタジアムで売られるハンバーガーのコンボセットの値段が16ドルという驚きの高さ。改めて円の凋落を思い知らされた)
夜はNHKスペシャル「“ヒロシマの声”がきこえますか ~生まれ変わった原爆資料館~」を観る予定だったが、少し疲れたので録画予約し早目に就寝。翌朝鑑賞。(この時期、やはりNHKのドキュメンタリーは見逃せない。常にこうした番組作りを行ってくれるなら、受信料が高いとか、払うのがイヤだとか、文句を言うつもりはない。但し、ニュース番組は「ぶっ壊したい」レベル)
8月8日(木)
午前中、行きつけの床屋さんで頭スッキリ。一旦、家に戻り再び外出。先に出かけていたツレと中村橋で待ち合わせ、バスで阿佐ヶ谷へ。1983年製作の台湾映画『風櫃(フンクイ)の少年』を観てきた。
(小屋は「ユジク阿佐ヶ谷」、上映開始15時半。その前に中華料理店「青松」で冷やし中華を食し、上島珈琲店で喉を潤しながら1時間半ほど読書&昼寝……お互い老いたとはいえ喫茶店で二人揃って昼寝とは!? 連日の暑さで脳みそまで溶けてしまった感)
監督は台湾の巨匠・侯 孝賢(ホウ・シャオシェン)、映画の舞台は、台湾海峡上にある澎湖島(ポンフー・ほうことう)の漁村・風櫃。そこで育った3人の若者たちの物語(ホウ・シャオシェン監督の自伝的作品とのこと)……
去りゆく少年期への感傷と、大人になることへの焦燥、(友情、喧嘩、恋へのあこがれ、将来への戸惑い…)その無為ではあるがかけがえのない日々を、どこか懐かしく美しい台湾の情景を背に描き出した傑作。(やはり台湾は青春映画の宝庫!)
で、最も印象的だったのは……「高雄」の街中で出会ったポン引きに「映画もあるよ。カラーでワイドだ」と騙され(チケット代を巻き上げられ)、廃墟ビルの11階に上った3人が、やけ気味に「確かにカラーでワイドだな」と言って、ガラスの欠片ひとつない大きな窓枠から高雄の街並を眺めるワンシーン。その風景が切なく明るく美しかった。(劇中、少年たちが「モノクロかよ」と悪態をつきながら観ていた映画がヴィスコンティの『若者のすべて』だったのも、個人的にツボ)
夜は、アマゾンで購入した水木しげるの『カランコロン漂泊記』(小学館)を読みながら就寝。
夜は、アマゾンで購入した水木しげるの『カランコロン漂泊記』(小学館)を読みながら就寝。
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