2016/08/03

雑感(都知事選ほか)



今朝の「あさイチ」(言っちゃえ場 10代×ジドリ×はじめての選挙)を見ていたら、女子高校生がこんなことを言っていた。

「投票所の中は、お葬式みたい」……(う~ん、確かに似ているかも)

さて、大方の予想通り、小池百合子圧勝、鳥越俊太郎完敗で終わった都知事選……(こちらは開票後がお葬式みたい)

クリントンVSトランプのアメリカ大統領選は、嫌われ者同士による「史上最悪の闘い」と呼ばれているが、投票したい候補者もなく、誰が勝っても喜べそうになかった今回の都知事選も個人的には似たようなもの。(その最悪の選択は小池百合子だったが)

で、巷は「初の女性都知事誕生」に期待感が高まっているようだが、“女性目線”から遠く離れた所にヤバい目があるような政治家に、都民(特に女性たち)は何を期待しているのだろう。
(「百合子グリーン」とかいう、あの野菜畑のような群れはナニ? チョー気色悪かった)

小池百合子の過去の言動・行動をみると(「戦後教育は自虐的」と何度も発言したり、“発達障害は親の愛情不足が原因”などという非科学的で差別的な「親学」に傾倒したり…)、都民が彼女に期待する「教育・子育て」への取り組みなどは、むしろ最も危惧すべきところではないだろうか。
いずれ安倍政権とつるんで教育現場への圧力を強めるだろうし、“子ども目線・現場目線”とはほど遠い「詰め込み保育」も大問題、保育士の待遇改善にも消極的(「給与は上げないけど、空き家をシェアハウスに転用するから、そこに住めば生活が楽になるでしょ」的な発想がそもそも侮蔑的で差別的)……

と、グリーンどころか色々ブラックな小池百合子だが、彼女の独走を許した野党統一候補も思いのほか残念すぎた。

「聞く耳を持っている」「都民の声をしっかり聞く(その声を政策に生かす)」と言っていた人間が、出馬会見から1週間経ち、2週間が過ぎても、一向に自分の政策として、都民の声、とりわけ弱者の声を代弁しない(できない)のでは、はなから勝負になるはずがない。
「憲法・平和」も大事だが、私を含めて都民が求めているのは自分たちの生活に根ざした血肉の通った政策であり、その代弁者としての魂がこもった力強い言葉のはず。(今さら言っても仕方ないが、バーニー・サンダースの政策論や演説を少しは見習ってほしかった)
それが全くないばかりか、政策を競うべき討論の場から逃げ回り、病み上がり発言がどうだとか、醜聞記事がどうだとか、都民の生活と無関係な揚げ足取りにムキになって反応していては、都民からそっぽを向かれるのも当たり前。高齢・健康面の不安を増長させた「街頭演説」の少なさ・温さも致命的だったと思う。

おかげで、最近は「日本会議」の思うままに政治も選挙も流れている(イヤ~な)感じが漂うばかり……と思っていたら「防衛大臣・稲田朋美」。(分かりやすいぜ、安倍政権!)

タイミング良く(?)、ちょうど昨日『日本会議 戦前回帰への情念』(山崎雅弘著/集英社文庫)を読み終えたのだが、その本の中に「日本会議」の機関誌「日本の息吹」からのこんな抜粋記事が載っていた。

《現在の安倍晋三政権の下に行われていることは、単にアベノミクスによる「肉体」につながる経済の改善ではなく、安全保障や教育といった日本人の「精神」の健全化なのである。この健全化に対して、戦後精神に侵されて、精神の病が「病膏盲に入った」段階にある世代の人々が反対を唱えているが、これはもう病が重篤な患者の断末魔の呻きに過ぎない。(中略)戦後精神に侵された世代は、もうそろそろ歴史の舞台から退場していくから、日本が本来の日本に取り戻されるのは、もはや時間の問題なのである》(20158月号)

《安倍内閣という志を同じくする内閣が健全な今こそ、憲法改正の最善のチャンスだ。私たちは、政治よりもずっと先んじて新しい地平を切り拓かなければならない。(中略)憲法改正を実現するには、多くの国民の理解を得なければならないが、高校生やお母さん方にも分かるように、なぜ憲法改正が必要なのか、ということを啓蒙していきたい》(20155月号 櫻井よし子「基調提言」)

敵は本気。どうやら私たちは重大な歴史の分岐点に立たされているようだ。

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