2012/11/23

書きそびれた映画たち①


世間では今日から3連休。でも生憎の冷たい雨……いつものように学校へ急ぐ子どもたちの声も聞こえない静かな朝だ。

 置物のように窓辺に座り、風景と流れ落ちる雨のしずくを交互に見ている飼い猫を尻目に、朝メシを食べながら別窓から外を眺めていたら、猫道にもなっているウチの自転車置き場の脇を何かが通り過ぎようとしていた。「おっ、猫だ」と頬が緩みかけたが、鼻先が白く尖って伸びており、尾も太くて長い。“あれっ、猫じゃない!?”と、見知らぬ生き物に一瞬緊張したが、じゃあ、なんだ?と冷静になった途端、以前ツレが夜中に目撃したという動物の名前を思い出した……「ハクビシン(白鼻芯)」。東京にも数多く生息していることは知っていたが、こんな身近で目にするとは思わなかった。

これはひょっとして吉兆の前触れ?……とりあえず、年末ジャンボは買っておいた方がよさそうだ。

さて、本題「書きそびれた映画たち」(ソコソコ良かったのに、何も書かないまま時が経ってしまった映画)。その感想を手短に。

 ●『ミッドナイト・イン・パリ』(監督ウディ・アレン)
ファンタジック・コメディとでも言うのだろうか。スコット・フィッツジェラルドにはじまり、ヘミングウェイ、ピカソ、ダリ、マン・レイ、ルイス・ブニュエル、T.S.エリオットなどなど、綺羅星のごとき作家、詩人、アーティストが時空を超えて真夜中のパリに集う“夢想の世界”は、ウディ・アレンらしいウィットに富んだ会話でコラージュされ、笑いどころ&見所満載。
あまり難しく考えずに小粋な会話劇を味わうつもりで観れば、肩も張らずに十分に楽しめる映画(マリオン・コティアールも美しい)。ただ、アレンの風刺&皮肉は苦手、ピカソもダリも興味なしというような人は、観ない方が賢明……映画終了後、席の近くにいたご婦人二人が「難しい映画だったわね~」「そうそう、出てくる人たちがよく分からないものね~」と話しているのを小耳に挟んだので。

ちなみにウディ・アレンの新作は121日封切の『恋のロンドン狂騒曲』。キャスティングは魅力的だが“ラブコメ”ということで、微妙に居心地が悪くなりそうな“危ない笑い”の予感。他に観たい映画もあるし(『人生の特等席』!)今のところ避ける方向で……。

以上、第一弾。次回は、『かぞくのくに』、『ライク・サムワン・イン・ラブ』、『僕達急行 A列車で行こう』をまとめて。

 

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