2012/02/01

あ~、がっかり……本田圭祐 移籍ならず


「本田圭祐 セリエAの強豪・ラツィオへ!」……待ちわびた嬉しいニュースが眠い目を覚ましてくれるはずだった今朝、私は思わず溜息を漏らして目を閉じてしまった。

ロシアリーグ・CSKAモスクワから「ラツィオ」への移籍が、日本・イタリア双方のメディアで確実視されていた本田圭祐だが、どうやら移籍金をめぐるクラブ間の交渉が決裂、CSKA残留が決定したらしい。

CSKAと本田の契約は来年の夏まで。その期間内の移籍となれば違約金=移籍金の支払いが譲渡を望む側に生じるのは仕方ないが、交渉開始時CSKAがラツィオに要求した額は16億円……CSKAが本田を獲得するためにオランダリーグ・VVVフェンロに支払った移籍金が10億円だから、60%アップ。その当時より本田の市場価値が上がったとはいえ、ヨーロッパが不況に喘ぐ中で、かなり強引な金額ではないだろうか? それでも本田を熱望するラツィオは最初の提示額12億から15億まで譲歩し再交渉(今のイタリアでは破格の金額!)、金額面では一端合意に達したものの、今度は“一括払い”を頑なに要求するCSKAの姿勢にラツィオ側が完全にキレて交渉決裂となった(らしい)……あ~、何ということか。
これで、長友と本田が強豪チームの主軸としてセリエAの舞台で対戦するという、夢のような光景を見ることが叶わなくなってしまった。もう、残念!と言うほかない。(ラツィオ所属のドイツ代表・クローゼと本田の迫力あるワンツーも見たかった!)

私自身、決してロシアリーグのレベルが低いとは思わないし、CSKAも常に欧州CLにコマを進める強豪チームの一つであることは認める。だがセリエAと比べれば世界的な認知度・注目度は雲泥の差。ビッグクラブ移籍を目指す本田にとって、どちらに所属する方が良いかは自明のことだと思う。さらに、右膝の負傷が癒えたばかりの本田にとって、脚に負担のかかる人工芝でのプレーを余儀なくされるロシアリーグは、かなりの不安材料……また再発でもしたら、平和と友好を希求するサッカーファンの私とて、日本サッカー界の至宝に高額移籍金という足かせをはめたCSKA&ロシアリーグに対する“悪感情”を抑えることができないかもしれない。

そういえば、本田の同僚で長年移籍を望んできたFWワグネル・ラヴが、つい最近ようやくCSKAからブラジルリーグ・フラメンゴへの移籍が決定。その号泣の記者会見を見て、まるでサッカー版“シベリア抑留者の帰還”のようではないかと思ったが、有能なサッカー選手の未来を拘束する高額移籍金、その譲歩を拒むCSKAの強情な姿勢……なんとかならないものだろうか。

まあ、本田に関して言えば、膝さえ無事ならラツィオ以上のビッグクラブへの移籍も可能だろうし(今夏の移籍市場で再注目したい)、間違ってもロシアリーグで終わるようなことはないと思うが、今後、本田や香川のようにビッグクラブへの移籍を目指す才能豊かなサッカー選手は、いくら好条件のオファーがあってもロシアのクラブへの移籍は避けた方が賢明のように思う。

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