2月に入って仕事が少し忙しくなった。しかも、久しぶりに直クライアントの案件。当然、ギャンブル性の高い企画・価格コンペのように労力が無に帰すこともなく、企画提案→即受注&進行というスムーズな流れ。月末にはメインビジュアルの撮影も決まった。このご時勢に有難い話である。
さて、久しぶりにTVドラマの件。
NHKの朝ドラ『カーネーション』に関しては、今さら言うまでもないが、ますます快調、文句なし。怒鳴る・どつく・突っ走る……朝ドラ史上最強のヒロイン「小原糸子(尾野真千子)」の惚れ惚れするような“男前”ぶりにエールを送りながら、変わりなく楽しませてもらっている。
最近は、ストーリーの主軸が糸子から3姉妹に移ってきた感じだが、中だるみも違和もなく心地よいスピード感で視聴者を牽引する「渡辺あや」の脚本は、素晴らしい!の一言(山田太一や岡田恵和のドラマに心が動かなくなった今、彼女に期待するところ大。「火の魚」も良かった)。さらに個性的な脇役陣を適所に配したキャスティングも見事で、糸子と北村“ほっしゃん。”の腐れ縁&アドリブ込みの掛け合いは今や不可欠の隠し味。直子役の女優もコシノジュンコさんばりの迫力&存在感でアートスピリット全開(でも今朝はちょっと切なかった。売れるまでの道のりは厳しいね~)……ただ一つの不安は、もうすぐ「糸子」が尾野真千子から夏木マリに変わること。う~ん、大丈夫だろうか? 尾野真千子が強烈すぎて全然イメージが湧かない。
民放の一押しはフジテレビ系、火曜夜9時『ストロベリーナイト』。
とにかく画面に緊張感があるし、ストーリー展開も無駄なくシャープ。犯罪者の心理を執拗に探る捜査の成り行きもさることながら、警察組織内の人間臭い対立&女性上司を慕う刑事たちの個性と結束を楽しめるのがいい。まさに時代に適った上質なヒューマン・サスペンスといったところ(私的には『相棒』と双璧の刑事モノ)……もちろん、登場人物のキャラクターも魅力的。特に、ノンキャリアで成り上がった捜査一課の女性刑事・姫川玲子を熱演している主演の竹内結子は、こんなにイイ女優だったっけ?!と思うほどのハマリ役。過去のトラウマ&女性を見下す組織体質と闘いながら、「このヤマ、絶対にとるわよ!」の決め台詞で“姫川班”を率いる姿は、とても颯爽としていてカッコいい。(西島秀俊、武田鉄也ほか、脇役陣もグー!)
しかし、「姫川玲子」といい、「小原糸子」といい、少し前の「三田灯(家政婦のミタ)」といい、ヒットするドラマの主役はすべて“仕事のできる男前の女性”。背負うものの重さを周りに感じさせることなくバリバリ働き、人に頼らず甘えず、家族や部下を助けながら堂々と自分の道を歩いていく……こんな女性像・上司像が現実味を帯びる時代、こと日本のTVドラマに限って言えば、当面主役の立場で“強い男”の出る幕はないのかもしれない。
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