2021/08/01

7月の映画メモ②


720日(火) Tジョイ大泉

SEOBOK ソボク』(監督:イ・ヨンジュ/2021年、韓国)

永遠の命をもつクローンの青年と、彼を守ることになった余命わずかな元情報局員の運命を描いた韓国発のSFサスペンス映画。

監督は傑作『建築学概論』でメガホンをとったイ・ヨンジュ。そして、人気俳優コン・ユ(映画『トガニ』『新感染ファイナル・エクスプレス』、ドラマ『トッケビ』他)とパク・ボゴム(ドラマ『応答せよ 1988』『青春の記録』他)のダブル主演ということで、映画ファン&「韓ドラ」ファン待望の一作。(もちろん、私もその一人)

ドラマは、余命宣告を受けた元情報局員の男ギホン(コン・ユ)が、国家の極秘プロジェクトによって誕生した人類初のクローン、ソボク(パク・ボゴム)の護衛を命じられるところから始まる……

ということで、展開的に、闇の組織の襲撃・追跡を交わしながら、2人が徐々に心を通わせていくあたりが一番の見どころなのだが、それ以上に“良かった!”のは、やはりダブル主演の二人、コン・ユとパク・ボゴム。

とりわけ、全てを達観したかのような悲哀を湛えたパク・ボゴム(ソボク役)の佇まいが印象的。既に韓国では“国民の彼氏”として絶大な人気を誇っているようだが、今後が益々楽しみな逸材だと改めて思った。

726日(月) 新宿武蔵野館

『少年の君』(監督:デレク・ツァン/2019年、中国・香港)

「中国・香港」合作と聞かされるだけで、即「国家安全維持法」施行後の香港を思い浮かべて複雑な気分になるが、不思議なほど映画は素晴らしい。

進学校での壮絶ないじめの標的となる少女と、ストリートで生きる孤独な少年の出会いを通して、中国社会の過酷な現実(いじめ、貧困、超・学歴&格差社会など)を描きながら、“弱者の連帯”に希望を託す……などというストーリーが「中国・香港合作」から生まれるとは、何かの暗示だろうか。涙の果てにある未来は、決して暗くはないのか?(と思えるほど)

少女は言った「わたしは世界のすべてを守りたい」

少年は答えた「そうか…きみは世界を守れ。俺はきみを守るよ」

必見!ラストも秀逸。

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