2019/07/02

もう7月…(もろもろ雑感)



今まで、さほど観る気も無かった「いだてん」(NHK日曜夜8時~)だが、主役が中村勘九郎から阿部サダヲにバトンタッチされ、俄然、面白くなってきた。(「高橋是清」役でショーケンも登場。お陰で視聴意欲も急上昇)

次週は、私が「日本人の活躍に胸を躍らす愛国少年(?)だった」頃、学校の図書室で見つけた古い新聞記事と写真でその存在を知り、「日本女性初の五輪メダリスト」として長く記憶に留まることになったアスリート・人見絹江さんが登場するようだが、その役を、いま注目のダンサー・菅原小春が演じるという……世界に挑む(挑んだ)女性同士、その時代を超えた情熱の融合から、どんな「人見絹江」が生まれてくるのだろう?

で、闘う女性と言えば、一昨夜(6/30)の情熱大陸はフェミニズムの旗手・上野千鶴子さん。東大の入学式での祝辞が話題を集めたが故の出演依頼だったと思うが、彼女自身が言うように入学式での祝辞も「情熱大陸」への出演も「30年前だったら無かった話」、ようやく時代が「上野千鶴子」に追いついた…ということなのだろう。

にしても、“あの祝辞”の中の「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。そして強がらず、自分の弱さを認め、支え合って生きてください」「フェミニズムは弱者が強者になりたいという思想ではありません。弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です」という印象的な一節をはじめ、情熱大陸での「女たちよ、もっと怒れ!怒りを力に社会を変えろ」「その都度目の前にあることにムカつくということを、ひとつひとつ、その時その場で言っていくことの蓄積の結果として、今日の私たちがある」等々、最近耳にした彼女の言葉は、(おこがましいが)男の自分をも鼓舞するように、いちいち胸に響く。(中島みゆきの名曲「ファイト」が最も似合うのは、この人じゃないだろうか…)

さて、G20が終わり、一昨日は板門店でトランプ大統領と金正恩委員長が面会。

それに際して、
《金大中大統領が平壌に行ってから19年。今日、何かが決まる訳ではないが、朝鮮半島の分断が自主的(南北関係)・国際的(核、平和問題)な両面性を持つ中で、その当事者たる南北米が会う意味は非常に大きい。トランプになって、朝鮮半島問題の解決に向けた動きが立体的になっていることは確か。》
《やっぱり軍事境界線付近を見ていると、グッとくるものがある。韓国メディアが悪天候で霧散した2年前のトランプDMZ訪問時と、現在の朝鮮半島情勢の違いを強調していますが、確かに大きく変わりました。議論は出尽くし、変化から果実につなげる時期が来ました。米朝が互いに譲歩するしかない。》
と“つぶやいた”のは、「コリアン・ポリティクス」編集長・徐台教(ソ・テギョ) さん。
トランプがチラつかせてきたカード「朝鮮戦争の終結(宣言)」を、自ら切る時期がいよいよ近づいてきているのだろうか……
(そうなれば必然、日本も北朝鮮との関係改善およびアメリカ依存の外交、安保体制の見直しを迫られることになるはず。世界にとっても、これからの日本にとっても、いい流れのように思いますが、はて?)

※この間、仕事もなく「毎日が日曜日」状態。映画を観たり(『金子文子と朴烈』、『ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』など)、本を読んだり、バイトを探したり、年も考えずに飲み歩いたり(お陰でスマホを店に忘れたり、体調を崩したり)しておりましたが、まあまあ元気なので、友人諸氏はご心配なく。
で、最近はあまり頭が働かず(&読むもの・観るもの多過ぎて)、ひとつひとつ詳しく感想を書くのがシンドイので、面白本のタイトルのみ紹介。
◎『父権制の崩壊 あるいは指導者はもう来ない』(橋本治/朝日新聞新社)
◎『歴史戦と思想戦―歴史問題の読み解き方』(山崎雅弘/集英社文庫)
◎『9条入門』(加藤典洋/創元社)
◎『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』(レンタルなんもしない人/晶文社)
◎『ある男』(平野啓一郎/文芸春秋)
◎『ベルリンは晴れているか』(深緑野分/筑摩書房)※これは後日、感想を書くつもり。

 

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