先週の木曜(12日)、渋谷のユーロスペースで観た『女神は二度微笑む』。
劇場の待合スペースの壁に貼られているポスターには、「ハリウッドが認めた、インド発、極上のサスペンス・エンターテイメント」と書いてあった。
で、観終ってからそのポスターの前で静かに毒づいた。「“ハリウッドが認めた”じゃなく、“ハリウッドが震えた”じゃないの?」……
まあ、とにかく期待以上の面白さ。(ラストのどんでんなど、思わず腰を浮かして「え~~っ!」と声をあげそうになったほど)
春めく陽気を肌で感じつつも、何かと物悲しい気分に陥りがちなこの時期、異国の町(インド・コルカタ)の風情を味わいながら、こんな娯楽作品で気分転換を図るのも悪くない。
春めく陽気を肌で感じつつも、何かと物悲しい気分に陥りがちなこの時期、異国の町(インド・コルカタ)の風情を味わいながら、こんな娯楽作品で気分転換を図るのも悪くない。
さて、そのストーリーだが、《イギリス・ロンドンに暮らすヴィディヤ(ヴィディヤ・バラン)は、インドへ行ったまま行方不明となった夫のアルナブを捜すためにコルカタにやって来る。しかし、宿泊先や勤務先にアルナブがいた痕跡はなく、やがてアルナブに非常によく似た男が国家情報局に追われていることが判明。妊娠中の身でありながらヴィディヤは危険を冒してでも、アルナブの行方を捜そうとするが……》という流れから、いくつもの伏線が張り巡らされ、謎が謎を呼ぶスリリングな展開。
『ゼロの焦点』の久我美子(古っ!)や『チェンジリング』のアンジェリーナ・ジョリーのような芯の強さとひたむきさ、そして『昨日・今日・明日』のソフィア・ローレンの艶やかさと肝っ玉ぶりを併せて割ったような美しい主人公が圧倒的な存在感を放つ。
というわけで、妊婦ヴィディヤの一心不乱の捜索劇に目を奪われつつ、コルカタのカオティックな雑踏、そのダイナミズムにもクラクラしながらの2時間3分。エンドロールで心地よい脱力感に包まれる、見事な一本でありました。
※昨日は墓参り。山の上でも陽射しが暖かく、風の冷たさを感じなかった。
(もうすぐ、サクラ……花見の前に、マグリット展!)
(もうすぐ、サクラ……花見の前に、マグリット展!)
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