6日(木)はザ・ローリング・ストーンズの最終公演を観に、東京ドームへ。(その前に、池袋の蕎麦屋「文右衛門」で腹ごしらえ&軽く一杯。かつ煮&じゃこ天をつまみに菊政のぬる燗をひっかけ、冷えたカラダを温めた)
最寄りの後楽園駅に着いたのは午後6時前(開演予定18時30分)。お馴染み“ベロTシャツ”を着た人たちを横目に見ながら22ゲートからドームへ入る。席は1階1塁側 25通路16列1番(かなりステージに遠いとは言え、真正面!)……予定から30分遅れの午後7時、大音響&大歓声の中で待ちに待ったステージが開いた。
オープニングは「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」。
家を出る前から「年甲斐もなく、はしゃいで、ジャンプしたりするのはやめよう」と心に決めていたが、いきなりの総立ち・大合唱……そんな熱狂の嵐に抗う術も気もなく、野暮な決心はあっさり撤回。♪ガス!ガス!ガス!と小さく叫び、軽く握った拳を天に突き上げた。
2曲目は、調子良さ気なキースのギターが自由奔放に唸る「ユー・ガット・ミー・ロッキング」。そして“たかがロックン・ロールじゃねえか”“でもオレはそいつが好きなんだ”の繰り返しが堪らない「イッツ・オンリー・ロックン・ロール」、ミックのキレキレな動きに“スゲエ~”と声が漏れた「タンブリング・ダイス」と続き、5曲目は、ロックと酒で熱くなった胸に沁み渡る「ルビー・チューズデイ」。(衰えを知らないミックのパフォーマンスにシビレながら「彼にも、いつかこの世を去る時が来るのだろうか?」……と半ば本気で一人の人間の死を疑ってしまった)
で、7曲目「リスぺクタブル」の時、突然「トビキリノスペシャルゲスト、ホテイ!」とミックが叫び、「布袋寅泰」登場……会場には何とも言えない驚きの声と拍手が入り交り響き渡ったが、「えっ、ホテイ?なんでだよ!!」と思わず口走ったくらい、私的にはまったく嬉しくないサプライズに、テンション大幅ダウン。
別に布袋寅泰が好きとか嫌いとか言う問題ではなく、世界最高のロック・バンドの演奏に酔いたいこの夜に、この場に、ストーンズのファンにとっては無関係な日本のミュージシャンが出てきてはイカンでしょ!という感じ。しかも、キース・リチャーズとロン・ウッドに挟まれてギターセッション。さらにはセンターマイクを分け合ってミックと熱唱なんて、観ているコチラが恥ずかしくなるくらい恐れ多いパフォーマンスではないか(確かにギター・テクニックは一流。でも耳では納得できても、目と胸が捉えた違和感は拭えない)。その上、ゲスト布袋の影響により、もう一人のゲスト、ミック・テイラー(元ローリング・ストーンズのギタリスト)の参加曲が減ったというのだから、サプライズどころか悪夢としか言いようがない。(例え、スペシャルゲストが清志郎だったとしても、それはいけないルージュマジック……)
というわけで半端ない興醒め感を味わったが、「ホンキー・トンク・ウィメン」で多少回復。「ペイント・イット・ブラック」で完全回復。
以降、眩しすぎる照明に時折クラクラしながらも、ほぼ立ちっぱなしで、実年齢からは想像もできない凄まじいエネルギーと不変の輝きを放つ最高のステージを満喫。大盛り上がりの「サティスファクション」をラストに、ぶっ通し2時間超の夢(ライブ)が終わった。
そして今宵、平均年齢69歳のバンドが、ロックンロールの限界をさらに広げた熱い夜を思い出しながら、♪祭りのあとの淋しさは……とフォーク気分で一人酔い。
(以下、3月6日のセットリスト)
- Jumpin'Jack Flash
- You Got Me Rocking
- It's Only Rock'N'Roll (But I Like It)
- Tumbling Dice/ダイスをころがせ
- Ruby Tuesday
- Doom And Gloom
- Respectable (ファン投票による選曲:with special guest Hotai)
- Honky Tonk Women
- Slipping Away (with Keith on lead vocals, featuring Mick Taylor on guitar)
- Before They Make Run (with Keith on lead vocals)
- Midnight Rambler (with Mick Taylor on guitar)
- Miss You
- Paint It Black/黒くぬれ!
- Gimme Shelter
- Start Me Up
- Sympathy For The Devil/悪魔を憐れむ歌
- Brown Sugar
アンコール
- You Can't Always Get What You Want (with the Senzoku Freshman Singers)
- (I Can't Get No) Satisfaction
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