2013/08/17

暑い夏の、熱い一冊。



連日の猛暑。人それぞれに熱中症予防&夏バテ対策はあるのだろうが、ウチでは朝の『あまちゃん』と夜の「スイカ」が夏の元気の源(ちょっと爺臭い?)。「スイカ」は、近所の八百屋さんで8分の1にカットされたものをほぼ毎日食べている。(こんなに食べていいの?と思って調べたら、「夏の果物の王様」と呼ばれるくらい身体に良いそうだ)

で、朝ドラ『あまちゃん』に関しては、今さらその面白さを紹介するまでもないが、最近「ホントにクドカンは上手いなあ」と感心させられているのは、ドラマの中でのケータイの使い方。コミカルな流れからシリアスな展開への移行など、ケータイならではのコミュニケーションを巧みに組み込んでドラマ的転調を図るところが絶妙。特に今週の“変顔対決”には、大笑いしながら「流石!」と唸ってしまった。

ということで、夏のアタマを元気にする、猛暑よりも熱い本をサラッと紹介。

タイトルは『七帝柔道記』……「七帝」とは、旧帝国大学のことで、北から北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大。この7大学で年に1回(夏)、「七帝戦」と呼ばれる寝技中心の柔道大会が開催されているのだが、本書はその「七帝柔道」に憧れて北海道大学に入学した主人公・増田俊也の柔道漬けの日々を描く、著者の自伝的青春小説。

簡単に言えば、突出したヒーローのいないスポ根「柔道一直線」だが、とにかく、身も心もボロボロになる壮絶な練習風景と、そこに展開される濃密な人間模様が息苦しいまでに圧倒的な熱量で迫ってくるから、ページをめくる手が止まらない。
そしていつの間にか、弱さと情けなさを噛みしめて厳しい練習に励み、試合に挑む“普通の若者たち”の成長ドラマに、自分の人生を重ね合わせて「帰り来ぬ青春」を想いながら熱い共感を抱くはず。まさに中高年男性“一気読み”確実の面白本!


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