2012/10/26

パーティーの夜が明けて。


福岡に住む旧知の友人が本を出した。タイトルは『私の展覧会クロニクル19782009(平野公憲著・論創社刊)

朝日新聞西部本社企画部及び文化部に籍を置いていた彼が、その30余年の「企画人生」の間に手掛けた美術工芸や歴史考古の展覧会の数々を、開催に至るまでのプロセス&エピソードを交えつつ綿密なデータと共に紹介したもの。(手に入れたばかりで、まだ読んでいないが装丁のセンスはなかなか良い)

で、その出版記念会が昨夜、市ヶ谷で催され、私も東京の友人と連れだって参加することに。

開演は午後7時。6時に駅で待ち合わせ、時間潰しに立ち呑み屋で一杯。最早、老害としか呼べない暴走老人・石原慎太郎や最近よく街で目にする“キレる高齢者”、そして巨人の小笠原&サッカーの本田の話などをしながら、ハイボール2杯で1時間。
3.11以降、何か世の中フワフワしている感じしない? メディアも復興や再生の成功例ばかりを取り上げて殊更“明るさ”を演出しているように思うし……世の中も自分の周りの生活も見え難いというか、妙に落ち着かないんだよね」という友の言葉に相槌を打ちながら、ほろ酔い加減でパーティー会場の「アルカディア市ヶ谷(私学会館)」へ。

受付で本代込みの会費(9000)を払い、会場へ入ったのはジャスト7時。招待客は5060人といったところだろうか、会が始まる前から各々グラス片手にラフな雰囲気で自由歓談……さて、どんな人たちが集まっているのだろうと辺りを見渡したところ、かつて苦楽を共にした懐かしい仲間の顔を発見、「おー、久しぶり!」と固く握手を交わしながら、“お互い会えただけでも、来た甲斐あり。これもヤツのお陰だね”と、会の主旨も忘れ三人で再会を喜びあった次第。(当然、改めての「飲み会」も約束)

その後は、会の進行もあまり気にせず、主賓夫妻や友人たちと自由に語らいながら、ウイスキー→ウイスキー→ワイン→ワイン→ワイン……といった感じでひたすら2時間あまり飲み続けたのだが、お開き間近、司会の方の「最後にどうしても話したい、何か言いたい、という方はいませんか?」という呼びかけに酔った勢いで即反応、「ハイ!」と手を挙げ飛び入り挨拶。
主賓である友人の個性・感性を讃えるべく若かりし頃のエピソードを披露したわけだが、思いのほか会場は盛り上がり、壇上を降りた途端、友人と主賓のカミさんに「流石だね」「良かったよ~、ありがとう」と褒められ喜ばれ、帰りのエレベーター前で見知らぬご婦人方から「面白かったわ~」「もっとお話、お聞きしたいわ」と甘い声(?)をかけられるほど“大ウケ”。

挨拶や演説が苦手な男の突然の暴走……主賓には迷惑だったかもしれないが、懐かしい友との再会の歓びに加え、久しぶりに「いい仕事」をしたようで、気分の良い夜になった。(でも今日は、ネコも嫌がる宿酔)

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