ようやく春本番。
一昨日(30日)は、新宿で飲み会あり。(メンバーは、代理店のJINさん、デザイナーのフェアリー、そして私の3名)
その前に映画でも観ようと、昼過ぎに家を出た。向かった先は、高田馬場の「早稲田松竹」。(途中、池袋西武の三省堂に寄り、表紙の写真と見出し「指揮官 ハリルホジッチの設計図」につられて「Number」を購入)
今どき珍しい二本立ての映画館だが(都内では、飯田橋ギンレイホール、目黒シネマとココだけ)、古くからある学生街の名画座らしく“お得感”も健在なのは嬉しいかぎり(シニア料金900円!)。
で、観てきた二本は、『野火』と『BULLET BALLET/バレット・バレエ』(両作品とも監督・塚本晋也)。
『野火』は大岡昇平の同名小説の映画化。人肉を喰うか、自分が喰われるか……という「人間性の崩壊」をもたらす極限状況の恐ろしさを描いた戦争映画。
市川崑監督の『野火』も飢餓と絶望の渇いたイメージが全編に漂う印象深い作品だったが、理不尽な恐怖を体感させられるという意味ではコチラの方が凄かった。まさに今、見るべき反戦映画の秀作だと思う。
一方『BULLET BALLET』で描かれるのは、東京のアンダーグラウンドで起こる「戦争」。とにかく皮膚がヒリヒリするような暴力シーンの連続だが、拳銃で自殺した恋人の死の真相を探ろうと「拳銃」を手に入れるため奔走する主人公(塚本晋也)をはじめ、登場人物&ストーリー自体が現実と非現実の間で揺れているような感じで、『野火』のような生々しさはない。テンポもよく、モノクロームの映像が醸し出す幻惑的で不穏な空気が実に魅力的。自殺した恋人役の鈴木京香(自ら出演を買ってでたらしい)、ケチなヤクザの井筒和幸(井筒監督)、田口トモロヲ、井川比佐志など、そのキャスティングにも意表を突かれた。(ちなみに、二作品とも主演は監督である塚本晋也が務めた。その才能たるや恐るべし!)
「早稲田松竹」を出た後は、西武新宿線で新宿へ。飲み会までは時間があるので、「PePe」1階のイタリアンバールでカプチーノを飲みながら、先ほど買った「Number」を熟読。
「ポゼッションよりもスピード」(言い換えると「縦へ速いサッカー」)……それがハリルジャパンのテーマでありセオリーとのこと。「サッカー」という仕事にかけるハリルホジッチの並外れた情熱も改めて確認し、18時に“バール”を出た。
目指す店は新宿西口から青梅街道沿いを歩いて7、8分の「タカマル鮮魚店3号館」、初めて行く店だが、すぐに発見。だが、予約時間(19時)の40分前だったので中に入らず、その近辺をそぞろ歩き。すると、「常圓寺」という寺の前にかなりの人だかり。何なの?と中を覗くと、目に飛び込んできたのはライトアップされた美しい桜……
暫し、その幻想的な雰囲気を味わい、花酔い気分で店に急いだ。
その後は、推して知るべし。(よく呑み、よく食べ、よく話す。いつもどおりの酒の席)
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