今朝、サッカー元日本代表の三人(中田ヒデ×三浦カズ×前園)が出演したトーク番組『ボクらの時代』(フジテレビ)を楽しく観ながら、改めて“カズ”のサッカーに対する真摯な姿勢と衰えない情熱に「やっぱりカズはスゴイなあ」と、ひとしきり感心していたワタクシ。
だが、その1時間後『サンデーモーニング』(TBS)のスポーツコーナーで、口あんぐり状態……ついさっきテレビの前で称えたばかりの“Jリーグ最年長ゴール記録保持者”に対して、「カズファンには悪いけど、もうお辞めなさい。スポーツマンとしてもう魅力がない。野球で言えば2軍だから。2軍で頑張っても話題性もないし。若い世代に席譲ってやんないと。これほどの選手なんだから指導者に…」と、サッカー嫌い?のスポーツ解説者・張本さんが、まさかの苦言(というか妄言)。
日本代表監督にハリルホジッチ氏が内定した際も、その契約金(年俸2億7000万)について「サッカー協会、そんなにお金あるの? 莫大な金が外国に流れるのよ。どうして協会の人は外国ばかりに顔を向けるのかね……そんなにお金があるなら、被災地、恵まれない子どもたちが日本にいくらでもいるんだよ。ホント、それに寄付してもらいたいわね」と、サッカー監督の契約事情&日本サッカーの現状に疎い自分を棚に上げ、「外国人に大金を払うくらいなら寄付しろ」などと勝手に話をすり替えてメチャクチャなコメントを発していたが(ちなみにバイエルン・ミュンヘンを指揮するグアルディオラの年俸は24億。各国代表監督の年俸ではロシア代表監督・カペッロの11億が最高で3億5、6千万あたりが平均値といったところ。ハリルホジッチほどの実績がある“名将”の年俸が2億7000万というのは、むしろ安いくらいだと思う)、それは「日本人の手による日本のスポーツの発展」を願うゆえに漏らした妄言と理解し、私なりにハリさんの辛口トークを番組の味として楽しんできたつもり。でも、さすがに今回の「カズ」の件(&J2「2軍」発言)はいただけない。
以前、49歳で現役を続けている中日ドラゴンズの投手・山本昌に対して“あっぱれ”と高らかに叫び称えていたのに、何故48歳にして見事なゴールを決めた“キング・カズ”にはその偉業を称える言葉もなく「お辞めなさい」などと辛辣で場違いな言葉を浴びせるのだろう。
大体、張本氏が言うような「スポーツマンとして魅力がない選手」なら、真っ先にファンが見放すし、そんな選手と契約を交わすプロチームなど、J1だろうがJ2だろうが日本中どこを探してもないはず。48歳のカズが未だに現役のサッカー選手としてJ2のピッチに立てるのは、確かな「話題性」があり、欠かせない戦力として認められているからであり、そのための努力を怠らないからであることは、長年プロ野球の世界で生きてきた張本さんなら分からないはずはない。
それなのに、こんなコメントをしているようでは、「ハリさんファンには悪いが、もうお辞めなさい。若い解説者に席を譲ってあげないと」と誰かに揶揄されても仕方なし。
でも、元巨人軍・張本勲のファンで、今も時として「ハリさんファン」になる私としては、そこまでキツイことは言いたくない。なので、とりあえず“喝っ!”
で、“喝っ”の後で思った……ハリさんの辛口トークが心地よかったのは、横からスーッと絶妙なフォローをしてくれる大沢親分の存在があったから。今日も、親分が生きていれば「まあ、頑張ってやってんだから、オレは応援するよ。引き際は本人が一番分かってんだからさ」という感じで上手く流してくれただろうに、と。
親分とハリさん、昔のコンビが懐かしい。(ハリさんのコメントに同調した今日のゲスト「山田久志」では、明らかに役不足)
親分とハリさん、昔のコンビが懐かしい。(ハリさんのコメントに同調した今日のゲスト「山田久志」では、明らかに役不足)
0 件のコメント:
コメントを投稿