『太宰治との奇跡の4日間』(著者・櫻井秀勲/きずな出版)
現在93歳の著者が、14歳の時に湯治場で見知ったある男……それは「太宰」ではなかったか?という話。(14歳の少年が体験した戦時下らしい“秘話”を興味深げに聞く人物。確かに太宰っぽいなあ、と私も思った)
松本清張、三島由紀夫、川端康成との交流や、故・坂本龍一のお父上(坂本一亀)が『文藝』の辣腕編集長だった(「出版界の鬼才」と言われていたらしい)など、長く出版業界に身を置いていた人なればこその裏話もあり、“昭和文壇史余談”的に気軽に楽しめる一冊。
『ただ生きるアナキズム』(著者・森 元斎/青弓社)
改めて読み直すと「こんなこと言っちゃって、大学での立場は大丈夫なの?(しかも国立の大学だし)」と、少し心配にもなるが。別に間違っていることを言っているわけでもないしね~……まあ、兎に角、そういう忖度無しの“熱さ”も含めて今後も注目したいアナキスト・森元斎。次作を楽しみに待ちたい。
『書いてはいけない 日本経済墜落の真相』(著者・森永卓郎/フォレスト出版)
末期の膵臓がんを患いながら、ジャニーズの性加害問題に端を発し、財務省の利権問題、そして日航機墜落事故の真相等、日本のタブーに切り込んだ渾身の一冊(本人曰く「これは私の遺書である」)。私的に「ザイム真理教」信者が減り、「森永真理教」信者が増えれば、日本も少しは良くなるのでは?……と思えた“希望の書”。強大な権力に立ち向かう一人のアナリストの“命がけの戦い”に心からのエールを送りたい。
[ちょっとした近況報告]
9月から連れ合いと共に、地域の小学校で週1回「日本語ボランティア」として、海外にルーツを持つ子どもたちの学習支援(漢字の読み書き、算数など)を行っている。
ボランティア未経験の私が、その重い腰を上げたきっかけは4月に配られた市の広報誌。「日本語ボランティア入門講座 受講生募集」の記事を見たツレの「行ってみない?」という誘いに、「(自分自身の“学び直し”にもなるだろうし)外国から来た子どもたちの手助けになれるのなら…」と、割とすんなり応じた次第。(で、5月末から7月末まで1回2時間・全8回の講座に参加、7月末の日本語教室見学を経て、夫婦共々その教室の一員として加わることに決めた)
毎週火曜の午後3時~5時まで、学習支援のみならず、教室に集う生徒たちと一緒に「坊主めくり」や「UNO(ウノ)」「あやとり」等をして遊ぶことも多い。
(まさか、この歳になって、ミャンマーの小1女子と一緒に「あやとり」をやることになるとは……しかも、全然上手く出来ず、「そうじゃなくて、こうするの」と、手を取って教えてもらうハメになるとは…)
0 件のコメント:
コメントを投稿