2017/08/15

「カヴァティーナ」



もう何度観たかも分からなくなってしまったが、昨夜、ケーブルテレビ「ムービープラス」で放映されているのを知り、『ディア・ハンター』(監督:マイケル・チミノ/1978年公開)をまたもや鑑賞。

公開当時、ベトナム戦争を扱った映画としては、(数十万の民間人がアメリカ軍によって虐殺されたことには触れず)ベトナム兵が民間人を殺す描写があったり、出てくるベトナム人が共感不可能な野蛮人として描かれていたり、また、そもそも映画の重要なキーであるロシアン・ルーレットが戦争時に横行していた事実がないなど、「ベトナム戦争自体の描き方があまりに杜撰でアメリカ寄り」と批判されることも多かった作品だが、私的にはメリル・ストリープとクリストファー・ウォーケンをこの映画ではじめて知ったこともあり(その魅力に一目ぼれだった)、ブルーカラーに属する青年たちが駆り出された無意味で悲惨な戦争(によるPTSD)と友情を描いた青春群像劇の名作としてとても心に残るものだった。
(『ゴッド・ファーザー』のフレド役でこの映画にも出ている今は亡き名脇役「ジョン・カザール」の恋人がメリル・ストリープだったということも後日知り、何故か妙に嬉しく思ったものだ。二人の婚約中にカザールが癌で亡くなったのは残念だったが)

で、その『ディア・ハンター』のテーマ曲が、心震えるギターの名曲「カヴァティーナ」。昨夜のエンドロールでもじんわり胸が熱くなってしまった。

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