2015/09/20

「安保」雑感①色々ハッキリ見えてきた。



17日の参議院特別委員会での強行採決を経て、19日未明「安保法案」が参議院本会議で可決、成立した。

まあ、予想通りの成り行きなので、改めての憤りも驚きもない(だって、3年近く、憤り続けているわけで…)。寧ろ、法案成立の必要条件(国民の支持、立法事実、民主主義のプロセス)がすべて崩れ去っていながらの強行採決によって、私(たち)が「安倍晋三」をバカだと思う以上に、「安倍(および自民党)」は私たち国民をバカだと侮っているのがハッキリしたわけで、この結末は、より安倍政権の独裁的・国家主義的本質(&対米従属姿勢)が明確になったという意味で悪いことではないように思う。
(きっと、多くの人が「強行採決?!上等じゃねえか!」と、気合いが入ったに違いない)

また、日本が「主権国家」ではなくアメリカの従属国であり、アメリカの国益を最優先に考えられる人間のみが、日本の統治システムの管理運営に関わることができるということ(もちろん、その点では民主も維新も同じ穴のムジナ)。そして「安倍(および日本会議、神道政治連盟)」が、戦後70年、平和主義の要である「憲法9条」の精神が国民に根付いたことによって、日本の平和が守られてきたのではなく、祖父・岸信介の手で改定された軍事同盟・日米安保条約(60年安保)によって守られてきたと頑なに信じていることもハッキリと分かった。
(もともと憲法9条どころか「国民主権」ですら否定したい人間に、現行憲法を守る意思などあるはずもない。なのに「集団的自衛権の行使は、憲法9条の範囲内」などと詭弁を弄するから、辻褄が合わなくなって話がおかしくなる。「集団的自衛権は、安保条約の枠内」であり「権力から国民を守る憲法より、アメリカが喜ぶことで権力を維持できる法案の方が大事」と、ハッキリ言えばいいのにね~)
それでいて「美しい日本の再建と誇りある国づくり」(日本会議)などと宣うのだから、何とも不思議な「ナショナリスト」たち……というほかないが。

というわけで、自由と平和と民主主義を希求する国民の「敵」の姿がハッキリ見えてきたのが、ここ数カ月の法案審議の様子を見ながら得られた“体験学習”の成果。

NHKをはじめ各局のニュース、ワイドショー(特に日テレ、フジ)での見え見えの政権擁護姿勢により、安倍と新聞・TV局のメディア幹部(特に読売、フジサンケイグループ)、解説委員、・論説委員、政治記者・報道各社の記者との癒着ぶりもよく分かった。
(「幹部とは会食。現場には恫喝」が安倍政権のメディア戦略らしく、高級ホテルや有名料理店での安倍とメディア関係者の会食は、2013142年間で47回、延べ人数で二百数十人にのぼるそうだ。何とも節操のないジャーナリストたち!)
安倍ベッタリの政治評論家(田崎史郎)や解説委員(NHK島田敏男、岩田朋子)のあさましい姿と共に長く記憶に留め、その姿勢を注視(&批判)し続けたい。

同時に予期せぬ味方(?)を知ることが出来たのも、個人的には嬉しい成果……「軍事覇権国のすべてが行き詰まっているいまこそ、米国との軍事同盟から決別し、憲法9条を掲げた日本独自の自主・平和外交に舵を切る時だ」と主張している元外務官僚・天木直人氏がその人。

今後も彼のブログでの発言に注目したい。(今日の記事もなかなか面白い。タイトルは「画期的な共産党の選挙協力呼びかけに岡田民主党は英断で応えよ」)

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