続「優秀作品賞」
『ひとつの机、ふたつの制服』(監督:ジャン・ジンシェン/2024年製作、台湾)
ところで。本作とは関係ないが、「台湾は無事じゃなきゃいけない。台湾と大陸の関係はあくまで対話によって平和的に解決をしてもらわなければならない」「有事、有事と煽らず騒がず、無事を願う」という趣旨の岩屋・元外務大臣の発言に私も賛意を表したい。
『プラハの春』(監督:イジ―・マードル/2024年製作、チェコ・スロバキア合作)
1968年にチェコスロバキアで起こった民主化運動「プラハの春」で、市民に真実を伝え続けたラジオ局員たちの奮闘を、実話をもとに描いたドラマ。チェコ本国で年間興行成績および動員数1位となる大ヒットを記録し、チェコとスロバキア両国の映画賞で多数の賞を受賞。第97回アカデミー賞国際長編映画部門のチェコ代表作品にも選出された。
いま観るべき映画No.1!と言ってもいいかもしれない予想通りの秀作。特に政権への同調と配慮を欠かさない我が日本の大手“堕メディア”関係者に観て欲しい(見習ってほしい)と思う。因みに民主化ムード漂う政治的過渡期を全斗換の粛軍クーデター及び武力鎮圧(光州事件)によって潰された「ソウルの春」も、政治的自由化運動が社会主義圏の強い圧力によって挫折した「プラハの春」が由来。
『ワン・バトル・アフター・アナザー』(監督:ポール・トーマス・アンダーソン/2025年製作、アメリカ)
ベルリン、カンヌ、ベネチアの3大映画祭で受賞歴を誇るポール・トーマス・アンダーソンが、レオナルド・ディカプリオを主演に迎えて手がけた監督作。冴えない元革命家の男が、何者かにひとり娘を狙われたことから次々と現れる刺客たちとの戦いを強いられ、逃げる者と追う者が入り乱れる追走劇を展開する。
まるで現在の(トランプの)アメリカを予期していたかのような作品(映画を観ていると現在の話のように思うが、撮影はトランプの“移民狩り”も分かっていない2023年から始まっていたようだ)。故に、全体的には笑える要素たっぷりのコメディ映画なのだが、恐怖に近い薄気味悪さが随所に漂う。とりわけ、元革命家ボブ(ディカプリオ)を執拗に狙う差別主義者の右翼軍人ロックジョー(ショーン・ペン)が恐ろしい&キモイ。以上。総じて、ディカプリオの好演とショーン・ペンの怪演が印象的な“トランプのアメリカ”予言映画といった感じ。
『ノー・アザー・ランド』(監督:バーセル・アドラー他/2024年製作、ノルウェー・パレスチナ合作)
破壊される故郷を撮影するパレスチナ人青年と、彼の活動を支えるイスラエル人青年の友情を、2023年10月までの4年間にわたり記録したドキュメンタリー。2024年・第74回ベルリン国際映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞と観客賞を受賞し、第97回アカデミー賞でも長編ドキュメンタリー賞を受賞した。
舞台はヨルダン川西岸のパレスチナ人居住区。その土地に暮らすパレスチナの人々を追い出すために「軍事演習場建設」を口実に(演習場建設は真っ赤な嘘。単に壊すことが目的)彼らの住居を破壊し尽すイスラエル軍、そしてイスラエル軍の支援を盾に我が物顔でパレスチナの人々の土地を奪い、ほくそ笑む入植者たち。その非人道的行為に沸々と怒りがこみ上げるドキュメンタリー。必然、後味は極めて悪い(重い)が、知らなきゃいけない世界の現実。改めてパレスチナの人々に平和と平安の日々が訪れることを願わずにはいられなかった。(日本政府にも早く「パレスチナ国家承認」を行ってほしいが、戦後80年、立派な憲法を有しながら、未だ「属国」「奴隷根性」。トランプの顔色ばかり気にしているようでは無理な話)
その他、印象に残った作品
主演デミ・ムーアの怪演が印象に残るホラー&コメディ『サブスタンス』(アメリカ)、私も大好きな韓ドラ『賢い医師生活』の好演が記憶に新しいチェ・ジョンソク主演のサスペンス映画『大統領暗殺裁判16日間の真実』(韓国)、ローマ教皇選挙の舞台裏と内幕に迫ったミステリー『教皇選挙』(アメリカ)、アメリカで「素晴らしい映画だよ」と口コミで広がった“崩壊家族”再生の物語『カーテンコールの灯』(初日の渋谷「ル・シネマ宮益坂」で俳優の柄本明氏と遭遇。「観て良かった!」と心から思える映画でした)など。




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