2019/10/23

「光陰矢の如し~少年老い易く学成り難し~」



3日前の日曜(20日)は「東京国際フォーラム」で、2年半ぶりの「井上陽水」。

「光陰矢の如し~少年老い易く学成り難し~」は、その“50周年記念ライブツアー”のタイトル。「光陰…」も「少年…」も、広く知られた言葉だが、陽水のツアータイトルというだけで、どことなく物憂げで、何となく意味深に思えてくるから不思議。

 


 

コンサート中、本人の口からタイトルに関する話は聞けなかったが、冗談めかして「ホント、大変な時代になりました」と繰り返し語られた言葉に、その真意が込められているのかも……そういえば、曲の合間、こんな風な話をしてたっけ。

「テレビっ子のワタシは、それはもう、よく(テレビ&ニュースを)見るんですが、毎日毎日4つも5つも信じらないことばかりで……とんでもない時代になったんだなあと……で、いたたまれなくなって(というか)癒しを求めてアニマル番組なんかを覗いたりしちゃうんですけど……それがまたすごくて、ワニがライオンを襲うんですよ。で、ライオンもまたワニを襲ったりして(笑)……まあ、どこも大変なんだなあ……なんて(笑)」

「光陰矢の如し」。誰しも正気を保つのが難しい世の中になってしまったんだなあ……と思う。

で、ライブの感想だが、「良かった!」のひと言。確かに、高音域が苦しそうだったり、歌詞がハッキリ聴こえなかったり、というのはあるが、それは致し方ないこと(だって半世紀も前から歌い続けているわけで)。寧ろ時を重ねた分、声にも佇まいにも自由さが増したというか、曲ごとに変わる空気を思うままに操っている感じが嬉しくもあり、また頼もしくもあり、実に気持ちのいい大満足の2時間半。とりわけラストの「傘がない」!……

数えきれないほど聴いた曲なのに、この夜は、特に沁みた。

※以下、セットリスト。

01 あかずの踏切
02 アジアの純真
03 Makeup Shadow
04 東へ西へ
05 青空、ひとりきり
06 新しいラプソディー
07 瞬き
08 海へ来なさい
09 いっそセレナーデ
10 帰れない二人
11 女神
12 (メドレー)
   カンドレ・マンドレ/闇夜の国から/ダンスはうまく踊れない/
   飾りじゃないのよ涙は/とまどうペリカン/ワインレッドの心/ジェラシー
13 少年時代
14 リバーサイドホテル
15 最後のニュース
16 夜のバス
17 氷の世界
アンコール
18 クレイジーラブ
19 夢の中へ
20 傘がない

 

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