2019/01/09

宝島社の広告&2018面白本ベスト10




広告制作の仕事に携わってきた一人として、年明け最も刺激的で嬉しかったのは、17日(月)の朝刊に掲載された宝島社の全30段〈見開き〉の意見広告に出会えたこと。その気合いのこもったコピーのキレ味に、思わず「やるなあ~」と唸ってしまった。(宝島社の新聞広告は常に注目しているが、今回は特に絶品!)

http://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/0/2/02394_1591_67958bed4979a0499e84816201199f65.jpg

「イラクが油田の油を海に流した」その証拠とされ、湾岸戦争本格化のきっかけとなった一枚の写真。しかしその真偽はいまだ定かではない。ポーランド侵攻もトンキン湾事件も、嘘から始まったと言われている。陰謀も隠蔽も暗殺も、つまりは、嘘。そして今、多くの指導者たちが平然と嘘をついている。この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく。今、人類が戦うべき相手は、原発よりウイルスより温暖化より、嘘である。嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ。

……さて、「ヨシッ!」とコチラも気合いが入ったところで、今年の「ブログ始め」。まずは、去年、読んで面白かった本をサクッと紹介。(順不動のベスト10

「13・67」(陳浩基)
※香港発・超弩級の社会派ミステリー。アジアにこれほど読ませる(&楽しませてくれる)作家がいたのか!という驚き&喜び。

「宝島」(真藤順丈)
※戦後の沖縄を舞台にした青春と革命の一大叙事詩。沖縄の人々の怒りと悲しみと明るさの意         味を知らない我ら「ナイチャー」必読の一冊!

「ぼくがきみを殺すまで」(あさのあつこ)
※知らぬ間に国が2つに割れ、戦場に駆り出された少年たちの絶望と希望……架空の世界の話      だが、読むほどに胸が熱く、痛くなるのは何故?

「どんなことが起こっても これだけは本当だ、ということ。」(加藤典洋)
※「紋切り型の“正しさ”を内側から覆す、新しい思考の流儀」とは?…目からウロコの超薄本。

「お釈迦さま以外はみんなバカ」(高橋源一郎)
5分おきに笑いの波が押し寄せる面白本。さすが源一郎さん、笑いのツボも心得ていらっしゃ る。

「日報隠蔽」(布施祐仁/三浦英之)
※一気読み必至。「南スーダン日報問題」の内実に迫った2人の優れたジャーナリストに拍手& 感謝。

「上を向いてアルコール」(小田嶋隆)
※「気づいたらアル中になっていた」作者が、その20年に及ぶ治療について語ったタメになる告 白本。(深刻な話のはずだが、楽しく読めるのはその“コラムニスト魂”の為せる業)

「アルファベット・ハウス」(ユッシ・エーズラ・オールスマン)
※北欧の人気作家による戦争と友情と愛憎の物語。ハラハラドキドキからのどんでん返し、から の涙、涙…。

「広告が憲法を殺す日」(本間龍)
※現行の「国民投票法」のままでは、電通と自民党の最凶タッグが圧倒的に有利……という
 “イヤ~な”話。

「はじめての沖縄」(岸政彦)
※「沖縄」について語りうる言葉を探し続ける著者の“個人的かつ普遍的な、終わりなき旅”。写真     もイイ。

以上。

本年も、皆さまにとって良い一年でありますように。
当ブログも、変わらずご愛顧のほど、宜しくお願いいたします)

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