2016/02/13

《淡路島・明石》旅の記


先週の水・木・金は23日の小旅行。丁度2年前の「台湾4人旅」のメンバーに女子2人を加えた総勢6名で「淡路島・明石」に行ってきた。
3年前に友人Y君絡みの仕事で訪れた明石に、もう一度行ってみたい……という私の願望から生まれた企画だが、それをベースに同行の2人がひと味加えてくれて、今回の「神話&グルメの旅」に至った次第。宿・レンタカーの手配、行程などは仕切り上手な“敏腕”経営コンサルタントY君にお任せ)

1日目(23日):羽田→伊丹→三宮→淡路島
羽田発11時、伊丹着1210分(ツレが貯めたマイルのお陰で飛行機代が浮いた)。空港リムジンバスで三宮へ。三ノ宮から1445分発の高速バスに乗り(新神戸から乗車したY君夫妻と車内で合流)、明石海峡大橋を渡って淡路島・洲本バスセンターに着いたのは1615分。次の便で来るO君夫妻を待つため待機した。(待合室の椅子で寝ている猫を発見。撫でると気持ちよさそうに少し顔をもたげたが、目は瞑ったまま。ウチのジャックに爪の垢を煎じて飲ませたいくらい、泰然自若、まったく動じる気配がない)

1645分、O君到着。全員揃いレンタカーで「洲本城」(築城は1526年)へ(大手門まで車であがれた)。日も暮れかかっていたが、歴史を感じる高い石垣に目を奪われながら本丸天守台を目指し、5分ほどで到着……さすが水軍の城として築かれた城。城下のみならず、海上を一望できる天守台からの眺めが素晴らしい。だが、日本最古と言われる鉄筋コンクリート製の模擬天守がイマイチ。「石垣はいいんだけどね~…」と話しながら坂道を下りた。






再び車に乗り込み、1時間ほどで今日の宿、淡路島最古の旅館「やぶ萬」に到着(既に18時半)。大急ぎで風呂に入り、宿自慢の「淡路島3年とらふぐ」(お気軽コース)の“てっさ”が並ぶ食卓に就いた。まずは、ビールで乾杯。続いて、てっさ・てっちりを食べながら、地酒、ひれ酒、ひれ酒、ひれ酒……と、呑んで、駄弁って、ほぼ2時間。
で、一旦散会し、再び一部屋に集まって、Y君持参の日本酒を呑みながら2次会。かれこれ2時間近く、お互いの近況やスポーツ、芸能、時事問題など四方山話で楽しく旧交を温め、気さくで話し上手で時々ドジな法学者のO君が「ヤルタ会談」の舞台裏について話し終えたところでお開き。


2日目(24日):淡路島(うずしおクルーズ、道の駅うずしお、おのころ島神社、伊弉諾神宮)→明石
7時起床。9時に宿をたち、車で5分「福良港」へ。1010分出港の「咸臨丸」に乗り込む(定員500名、けっこうな大型船)。寒い風に震える中、「咸臨丸」はカモメを従えながらゆっくり進み、約20分で大鳴門橋の下、太平洋と瀬戸内海の潮がぶつかる地点に到着。次々に渦が発生する中を大きな円を描くように走行し、迫力の大パノラマが展開……皆、寒さも厭わず船べりに集まり、語らいながら壮大な景色に見入った。
こうして、1時間ほどの楽しいクルーズが終了(下船後、6人で記念撮影)。道の駅「うずしお」に向かった。

道の駅での目的はお土産とランチ。淡路島の名産「玉ねぎ」を買い(棚に居並ぶ商品は、煎餅、スイーツ、スープ、ドレッシング、レトルトカレー、ラーメン等々、とにかく強烈な“玉ねぎ押し”)、昼食を済まし(全国ご当地バーガーグランプリ第1位の「オニオンビーフバーガー」を食す)、「おのころ島(自凝島)神社」へ。

神社のランドマークになっている巨大な鳥居(日本三大鳥居の一つとか)をくぐり、石段を上がって正殿に着くと右手に神社の説明と歌碑あり。ここに祀られているのは、イザナギ、イザナミの2尊。『古事記・日本書紀』の国生み神話によると、この2尊が、天の浮橋の上に立って天の瓊矛(アマノヌホコ)で青海原をかきまわし、その矛先からしたたり落ちた潮が凝り固ってできたのがこの自凝島。イザナギ、イザナミは島に降りて、淡路島をはじめ日本の国土を生んだとされている……が、神社自体は日本神話誕生の地とは思えないほど地味でひっそりとした佇まい。バカでかい鳥居だけが異様に目立っていた。

で、続いて行った淡路島の象徴的なパワースポット「伊弉諾(イザナギ)神宮」(古事記・日本書記の神代巻に創祀の記載がある最古の神社)……背筋がピンと伸びるような厳かな風に包まれるのでは?と思いきや、表門のすぐ横に自民党の参議院議員「山谷えり子」の立て看板。入って正面の拝殿の横には「1000万賛同署名 憲法改正の実現を」と書かれた“のぼり”がはためいていて、一気に興醒め。
極右政治団体「神道政治連盟」を要し、天皇が親政も行う「祭政一致」を主たる目的に「憲法改正」(大日本帝国憲法の復活)を目指す悪名高い(?)神社本庁の別表神社ということで、ちょっとイヤな予感はしていたが、ここまで露骨に政治臭を漂わせているとは思わなかった。
当然、参拝する気もなくなり、境内にどっしりと生える樹齢900年のクスノキ(夫婦大楠)を眺めただけで拝観終了。(神社本庁とは別の理由で「改憲論者」のO君は「なにを改正したいのかが問題だよね」とつぶやき、Y君は「憲法改正をうたう神社で参拝なんかできるかよ」と言いながら、三者三様の気分で神社をあとにした)






その後、車は洲本バスセンターへ(ここでレンタカーを返却)。1540分発の高速バスに乗り込み、明石へ。(「高速舞子」で下車し、JRに乗換え2駅で明石)

着いたのは午後5時過ぎ。その日の宿「グリーンヒルホテル明石」に一端入り、午後6時ロビーに集合。明石をよく知るY君の話に耳を傾けながら(ほとんど自分が行った飲み屋の話)ゆっくり町を眺め歩き、今宵の店『いそざかな 一とく』の暖簾をくぐった。

店に入るや否や、Y君が小上がり席に座っている方に「先生」と声をかけられ笑顔で軽く挨拶。明石に本社がある自動車部品メーカーの社長さんだった。
2階に用意された席に付くと、すぐに、その社長から赤・白2本のワインが差し入れられ、再びY君が階段途中まで下りお礼のあいさつ。(以前、インタビュー取材でお世話になった私もY君に促され「その節は…」と挨拶。厨房から顔を覗かせた板長さんにも「あの時の味が忘れられなくて」と一言)
その後は、板長の「おまかせ」にオーッと小さく歓声を上げつつ、飲んで飲んで 飲まれて飲んで……3年前に食べ損ねた「鯛めし」も味わい大満足の夜だった。(O君が「風邪をひきそうかも?」ということで2次会なし。ホテルに帰って即寝)

3日目(25日):明石→神戸
5時半頃目が覚め、7時半、朝食。9時過ぎ、ホテルに荷物を預け、明石城跡のある明石公園を30分ほど散策(とにかく広いが、模擬天守が無ければ普通の市民公園といった感じ)……その足で山陽電車に乗り一駅目の「人丸」で下車。徒歩2、3分で「明石天文科学館」に着いた。(玄関前の路上に子午線標識あり)
まず、エレベータで14階の展望室に上がり、明石海峡大橋・淡路島の島影などを眺めて4階「日時計広場」へ。自分の影で時刻が分かる「人間日時計」を試し、カメラに収めた。
3階は旧い時計や「子午儀」「三球儀」などが展示されているギャラリー&資料室。2階はプラネタリウム(時間の関係で入らず)、1階ロビーの水槽の中では、向井千秋さんと一緒に宇宙旅行をした「宇宙メダカ」の子孫たちが泳いでいた。11時半過ぎに見学を終え、外に出て天文科学館をバックに記念撮影。(近くの駐車場の方にシャッターを頼んだ)






その後、再び電車で明石に戻り“明石の台所”「魚の棚商店街」をそぞろ歩いて15、6分……商店街の出口付近の店で、O君が買った明石焼きを6人で軽くつまんでからホテルに。預けていた荷物を受け取り、すぐにJRで「三宮」に向かった。
三宮での目的はただひとつ「神戸ビーフランチ」。(店はY君が予約してくれた「鉄板ダイニング法貴」)
神戸牛も美味かったが、気心知れた仲間との楽しい旅の終わりに飲むビールの味も、また格別……
店を出た後、Y君夫妻はそのまま旅行継続(神戸に泊まり、翌日は2人で姫路城)のため、「じゃあ、また」と片手を振りながらお別れ。O君夫妻と私たちはJRで新神戸へ。

夜まで神戸散策のO君たちとも「また、一緒に行こうね」「うん、次は外国かなあ」と言葉を交わしながら駅で別れ、16時少し前の「のぞみ」に乗り帰路に就いた。


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