今週の木曜(21日)は久しぶりの遠出(都内ですが…)。夏バテ気味の体に「喝」を入れようと、以前から行ってみたかった東麻布にある老舗うなぎ料理店『野田岩』へ。
早めに家を出て11時半前に着いたのだが、土用の丑の日の週ということもあり、店の前は予想以上の人だかり。順番表に名前を記入して1時間後、ようやく名前が呼ばれ1階奥のテーブル席に案内された。
目当ての「うな重」は、値段の安い順(鰻の目方の軽い順)に、菊・梅・萩・山吹・桂とあり、私とツレは、やや奮発して真ん中の「萩」を注文。待つこと5、6分、肝吸いとお新香、そして箸休めの大根おろしがテーブルに置かれ、その数分後に、真打登場……食欲をそそる見事な色合いに焼き上がった天然うなぎは箸でサクッとほぐれる柔らかさ。甘さを抑えたタレとの絡みも絶妙で、シャキッとした江戸前らしい芳醇な味わいに「並んで待つだけの価値あり」と大満足の舌鼓。さすが敬愛する池波正太郎が愛した「うなぎ屋」、品格が違うわ!と唸りながら店を出た。
その足で次に向かった先は、目の前の桜田通り沿いの坂上に聳え立つ「東京タワー」……長年、東京に住んではいるものの、タワーの中に入るのは、これが人生2度目(50数年ぶりなので、1度目の記憶は朧)。それでも、駐車場を横切り2階の入り口のドアを開けた途端に、遠い昔、足繁く通っていたような懐かしさを感じるのは何故だろう?と、不思議な気分でフロアを見渡すと、「今どき、こんな土産、誰が買うの?」と首を傾げる品々が並ぶ「東京おみやげたうん」やチープな雰囲気の飲食店に目を奪われ、何とも言えない緩さの中で昭和の匂いに包まれた。
決して「昭和モダン」などという洒落た言葉では形容できない、その垢抜けなさが「懐かしさ」の正体なのだろうか。3階のフロアには映画「三丁目の夕日」の舞台となった「夕日町三丁目」のジオラマも展示されていた。
決して「昭和モダン」などという洒落た言葉では形容できない、その垢抜けなさが「懐かしさ」の正体なのだろうか。3階のフロアには映画「三丁目の夕日」の舞台となった「夕日町三丁目」のジオラマも展示されていた。
で、「東京タワー」の見所と言えば、ぐるり東京を見渡す「展望台」……大展望台へ向かうエレベータは1階にあり、見学料は大展望台+特別展望台のセットで1,600円(大展望台は地上150m、特別展望台は250m)。
数十年前ならいざ知らず、今は高さ世界一の「東京スカイツリー」を筆頭に、「ミッドタウン・タワー」「虎ノ門ヒルズ」など、特別展望台並みの高さを誇る超高層ビルや、150m以上のビルがアチコチに立ち並ぶ大都会・東京。そのせいか「東京名所」的に外国人観光客の多さは目を引くものの、眺めとしての希少性とインパクトに欠け興奮度はイマイチ。もちろん、エレベータを降りた途端に大歓声といった光景も見られない。
数十年前ならいざ知らず、今は高さ世界一の「東京スカイツリー」を筆頭に、「ミッドタウン・タワー」「虎ノ門ヒルズ」など、特別展望台並みの高さを誇る超高層ビルや、150m以上のビルがアチコチに立ち並ぶ大都会・東京。そのせいか「東京名所」的に外国人観光客の多さは目を引くものの、眺めとしての希少性とインパクトに欠け興奮度はイマイチ。もちろん、エレベータを降りた途端に大歓声といった光景も見られない。
とは言え、その旧さ故に、現在の都会的な「刺激」や「興奮」とは無縁の長閑さとレトロ感を保ち、愚直なまでに何十年も4本脚で屹立し続けてきた姿こそが「東京タワー」の不変の魅力。
私にとっても、林立する高層ビル群を眺めながら、まだビルが低かった時代の街の残像を俯瞰しているような気分にさせてくれる「懐かしい場所」だった。
私にとっても、林立する高層ビル群を眺めながら、まだビルが低かった時代の街の残像を俯瞰しているような気分にさせてくれる「懐かしい場所」だった。
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