2日(日)
歌手の長渕剛が9月に北海道で行ったライブで「この北海道という街はその昔、開拓民たちが一生懸命開拓した街だ。お願いだからこの自然に満ち満ちたこの土地を、外国人に売らないでほしい」と訴え、ネット上で話題になっている。(自民党の片山さつきも早速「素晴らしいと思います」と長渕を持ち上げながら「敵は狡猾ですが、国民の共感があれば戦えます」と、反中国を煽るかのような便乗ツイート)
というわけで、「なんでまた、あの長渕が?しかも土地取引とあまり関係ないファン(庶民)の前で?」と、少し首を傾げながらそのライブ映像(短縮版)を覗いてみたのだが、いきなりドン引き。彼の熱い叫びに合わせて一斉に日の丸の小旗が振られる様は、まるで「愛国者集会」。感極まって泣いている若者もいる。(「外国人が日本の土地を買うとその国の領土になる」と本気で思っている人が結構いるのかも?)
“おー順子~君の名を呼べば僕はかなしいよ~♪”なんてヤワな歌を歌っていた人間が(当時、そのヤワな歌も長渕も決して嫌いじゃなかったが…)、いつの間にか筋骨隆々、いかつい容貌の「国士」になっていたという事に長い月日の流れを感じつつ、その気色悪い光景に少し茶々を入れたくなった。
「ところで、その外国人には売ってはいけない自然に満ち満ちた土地が、どうして日本人(=和人)のものになったのかについては考えないの?」
で、この件、特に気になるのは、北海道の土地を買っているのが主に中国人投資家だから、普通の商取引を侵略であるかのように警戒、敵視しているのではないだろうか?という点。ここ数年SNS等を通じて愛国主義者=差別主義者という図を散々見せられてきた一人としては、今回の長渕剛や世良公則が発する薄っぺらな「愛国心」が民族差別や偏見を煽る新たな火種にならなければいいな、と願うのみ。
(そもそも「外国人は日本の不動産を買うな」なんて、バブル期にロックフェラーセンター―やコロンビア映画、MLBの球団(マリナーズ)等の“アメリカの魂”を買い漁った 我が国の行いを振り返れば、一体、どの口が?という話。とどのつまり、その当時の国力を日本が失い、今や安く買い叩かれる側に回ったというだけのこと。土地どころか国中全てのモノを叩き売り状態にした安倍政権とその後継者たちを批判せず、海外勢力の経済活動に八つ当たりしても仕方ないと思うけどね)
3日(月)
朝、出がけに向かいの家のTさんとばったり。こんな会話を交わした。
「お出かけ?」「ええ、仕事です」「どの辺まで行ってるの?」「今日は駅向こうの1台を済ませてから東長崎ですけど……体もきつくなってきたんで、そろそろリタイアかな?と」「えっ、まだ60…?」「イヤイヤ、もう70ですよ」「そうなの!?お孫さんは?」「まだですね…まあ特に望んでいるわけでもないですけど」「そう、いいね。おじいちゃん、おばあちゃんにならなくてすむんだ」「そうです…かね?(笑)」(ちなみにTさんは80半ば。人当たりのいいユーモラスな人だが、時折「もう、生きているのに飽きちゃった」とか「長く生きすぎたよ」とか、返す言葉に困るようなことを自嘲気味かつ寂し気に口走る。老いて男一人。やはりキツイよなあ…と思う)
午後2時、仕事を終え帰宅。ツレは阿佐ヶ谷のヨガ教室へ。録画していた映画『ヒトラー最後の12日間』を見てから晩飯の用意。「肉豆腐」を作る。
4日(火)
朝、テレビをつけていたら、いきなり「Jアラート」。毎度おなじみ〈アメリカさん振り向いて!〉の「北朝鮮」なのに、「ミサイル発射、ミサイル発射」「地下に避難してください」が何度も繰り返され、まるで戦時下。あまりのしつこさ、バカバカしさに即テレビを消したが、あとで知ったところでは全テレビ局がJアラートを40分も続けたとのこと。で、ミサイルは当たり前のように日本上空を通過し太平洋へ落ちたそうだが(「日本上空を通過」といってもほぼ宇宙空間!)……これで「地下に避難しろ」って、我が政府は一体どこまでバカなのか?(要するに戦争危機を煽っての軍事予算拡大策。そんな低劣な政府に乗せられて半数以上の国民が「防衛費増額」に賛成しているとか……もう、どっと溜息)
※養老孟司氏推薦『SDGsの大嘘』(池田清彦/宝島社新書)読了。(「地獄への道は善意で敷き詰められている」とはヨーロッパの諺。《SDGsはこの典型例になっているように思う》という序文から始まる一気読み必至の優れ本。帯にはこんな言葉が…〈SDGsはグローバル資本主義を続けたい欧州の免罪符〉〈実はエコではない「太陽光発電」と「風力発電」〉等々)
5日(水)
我が友、デザイナーのウエちゃんから嬉しいプレゼント(Tシャツとタオル)が届いた。「線が固くてジャンクっぽいのですがデモ用に(笑)」とのメッセージあり。感謝!
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