6月1日(月)
『菜食主義者』(ハン・ガン/訳:きむ ふな)読了。
《ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく…その姿を“客観的”な視線で見つめる夫の独白(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほどに求め、自分自身の描くイメージの虜となってゆく姉の夫の独白(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子…等々。脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへの独白(「木の花火」)……と、3人の“語り手”を通して綴られる連作小説集》
所沢エミテラス内「Tジョイ」にて『ひつじ探偵団』(監督:カイル・バルダ/2026年製作、アメリカ・イギリス合作)
《ヒュー・ジャックマンが主演を務め、大好きな飼い主を殺された羊たちがその犯人を見つけ出すべく奮闘する姿を描いた異色のミステリー映画。
イギリスののどかな田舎町。羊飼いのジョージは、愛する羊たちに囲まれながらひとりで暮らしている。彼は毎晩羊たちに探偵小説を読み聞かせているが、実は羊たちは物語を理解しており、その時間を楽しみにしていた。そんなある日、ジョージが死体となって発見される。羊たちはこれが事故だと信じようとせず、最も賢いリーダーのリリーを先頭に調査に乗り出す。手がかりを追ううちに、ジョージには巨額の遺産があったことが判明。愛するジョージの無念を晴らすべく、犯人捜しに奔走する羊たちだったが……。(映画.comより)というお話》
(平日の丁度いい時間帯で上映している場所が所沢のTジョイしかなく、午後1時半頃開始のチケットを予約購入……で、上映開始直後「日本語版」と分かり、「ヒュー・ジャックマン」ファンのカミさん「えーっ!?なんでよ~!!」と大ブーイング……「いや~、気づかなかったよ。ゴメン。我慢して」と謝ったが、その怒りの主は20分も経たないうちに爆睡状態……「おいおい」と突っ込む気にもならず、エンドロールまで“放置”した)
さて、肝心の作品に関してだが……アメリカ在住の映画評論家・町山智浩氏によると、アメリカでは「群れに逆らわず、周りの言う通りにする」「自分では考えず、周りの意見に従う」人たちを“don’t be a sheeple(羊っぽい人たち)”と呼ぶそうだ。つまり、この映画の面白さはまず自己矛盾的なタイトルにあり。(「自分で考えず、人や犬の指示通りに動く羊」が殺人犯を探す「探偵」なんてできるわけがない!という多くの人々が抱く当然の疑問が物語の出発点、というわけ……ちなみに、現在アメリカではトランプ支持者の事を“SHEEPLE”と名付けて批判的分析を行う本も出回っているらしい)
で、その羊たちがどうやって「犯人を見つけ出し、彼らの愛するジョージの恩に報いるか」は、映画を観てのお楽しみだが、町山さんの言う通り「シープといっても“一枚岩”ではない」ということが納得できる(&考えさせられる)珍作かつ傑作。実に面白かった。
(犯人捜しの謎解きと共に、キリスト教的死生観とでも言うのだろうか「命をつなぐ」という意味を考えさせられる映画でもあった)
6月4日(木)
錦糸町で昔の仕事仲間との飲み会あり(午後7時~)。
飲み会の前に、映画でも見ようか……と、午後3時頃TOHOシネマズ錦糸町へ。
染谷将太主演の『廃用身』(監督:吉田光希/製作2026年)を観てきた。
《現役医師の作家・久坂部羊が2003年に発表した同名デビュー小説を、染谷将太が主演を務めて映画化したヒューマンサスペンス。
デイケア施設「異人坂クリニック」に通う高齢者の間では、院長の漆原糾が考案した画期的な治療が密かに広まっていた。コストパフォーマンスに優れた介護を目指すその医療行為は、「廃用身(麻痺などにより回復見込みがない手足のこと)」をめぐるもので、「身体も心も軽くなった」「厳しい性格が柔らかくなった」などと予想外の“好ましい副作用”が現れたという。噂を聞きつけた編集者の矢倉は、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じ、漆原に本の出版を打診する。しかし、デイケアに関する内部告発が週刊誌に流出し、さらに患者宅で衝撃的な事件が起こったことで、すべてが暗転していく(映画.com)》。
「医療と介護」というテーマ的に「他人事じゃない」作品とは思うが、映画の出来としてはどうだろう? 最初から最後まで重いし、暗いし、いたたまれないし……で、後味悪いし。但し“合理性と狂気の狭間へと踏み込む”医師・漆原を演じた「染谷将太」の儚げで虚ろで、一人、別世界にいるような雰囲気を醸し出す演技力は高く評価したい。
飲み会は、刺身の美味い居酒屋『愛魚人』にて(3時間ほどで終了)。(龍ちゃん、ヤブ、ハジメちゃん、ヨーさん、KIUCHIさん……私より10歳以上若い人ばかりだが、みんな元気で!)
6月5日(金)~6月7日(日)
自宅のPCに問題発覚。Outlookが「送受信エラー」で、まったく機能しなくなってしまった。チャットgptにも相談してみてが(30~40分ほど)、一向に改善の方向が見えず、一時中断。とりあえずプロバイダーに…ということで、ソフトバンクに電話したが「直接サポートできることはなく、あとで「ヘルプページ」をメールで紹介するので、その手順に沿って試してみてください」という、とても親切・丁寧とは思えない返答。
というわけで仕方なく、一人“アウトルック”を正常稼働させるべく苦闘としていたが、結局改善は図れず、断念&放置。結局、Outlookでの送受信は諦め、今後はgmailでメールのやり取りを行うことにした。(友人たちにはその内アドレスを連絡するつもり)
加えて、遅まきながら「LINE」も始める事に……「災い転じて福」とまでは言えないが、仕事関連のメールも全く来なくなった今、交友関係をシンプルにする上では、これも悪くないかも。
6月12日(日)
サッカーW杯開幕。
当然、日本代表の活躍を楽しみにしているが、以前に比べ自身の“わくわく感”が乏しい気がするのは、日毎増していく現政権への反発・苛立ちが原因かも。
日本列島がW杯で盛り上がっている間に、「国旗損壊罪」とか「比例45議席削減法案」とか、自由と民主主義の破壊を狙う“悪法”が高市自民と維新の手でごり押し的に衆議院を通過しようとしているわけで……(正に“スポーツウォッシング”の典型)。
というわけで「ガンバレ、ニッポン!」「クタバレ高市(内閣)&自民党!」を胸の中で叫び続ける数週間が始まった。



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