2026/09/22

この夏の「再会」&「映画」


◎再会

73日……「(遠方に住む齢70を越えた男同士)4人で会うのは恐らくこれで最後だと思う」という北海道に住む友人(SINYA)の誘いで20代前半の労働運動時代から長きに渡り付き合いがある仲間4人が神保町の居酒屋「とり瑛」に集まった。

17時待ち合わせの予定だったが、私は2時間ほど前に神保町に到着し古本街を散策……神保町のランドマークになるべくリニューアルされた「三省堂」で、エントランスに山積みされた村上春樹の新作を少しだけ立ち読み。「まあ、買わなくてもイイか…」とスルーした後、古本コーナーで歌人・道浦母都子の『四十代、今の私がいちばん好き』を購入。新刊本高騰のご時世、何と税込600円……他にも何点か欲しい本があり、この古本コーナーに寄るだけでもキレイになった新しい「三省堂」に入る価値アリ!と実感)

で、飲み会だが、俳句の達人になった感のある調布在住T君に刺激をウケたらしいSINYAが自作の俳句を披露しT君に指導を受ける場面があったり、「高市鬱」で悩む仙台の友M君に同調して現政権への憤りをぶちまけたり…44様、政治・文学・お互いの家族・組合時代の仲間の消息等、20代の頃とさほど変わらない話題で盛り上がった。(飲み会の後は喫茶店「ラドリオ」でコーヒータイム。午後9時過ぎ散会)

翌日、グループラインで「こんなバカな世の中で、笑って死ねるワケもなし。簡単にくたばれないぜ、お互いに」と発破をかけつつ暗に「再会」を促したが、お互い高齢、また会える日は来るのだろうか?

 

私たちの日常は、感覚を鈍麻させることによってしか、とうてい耐えられないような騒音に満ちているが、一対一の関係性は不変。同時代を共に生き、価値観を共有できる仲間がいることを改めて有難く嬉しく思った。

 

◎映画(7月・8月)

『急に具合が悪くなる』(監督・濱口竜介/2026年製作、フランス・日本・ドイツ・ベルギー合作)8/4池袋シネマ・ロサにて。

《「ドライブ・マイ・カー」「悪は存在しない」の濱口竜介監督が、パリを舞台に同じ名前の響きを持つ女性2人の魂の邂逅を描いたドラマ。がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者・宮野真生子と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者・磯野真穂が交わした20通の往復書簡「急に具合が悪くなる」を原作に、偶然出会った2人の女性の交流と世界に対峙する姿を描き出す。

パリ郊外の介護施設「自由の庭」で施設長を務めるマリー=ルー・フォンテーヌは、入居者を人間らしくケアすることを理想としながらも、人手不足やスタッフの無理解に悩まされていた。そんな中、日本人の舞台演出家・森崎真理と出会ったマリー=ルーは、がん闘病中の彼女が描く演劇に勇気をもらう。同じ名前の響きを持つ偶然に導かれて交流を始める真理とマリー=ルーだったが、あるとき真理は急に具合が悪くなる。真理の病の進行とともに2人の関係は深まり、互いの魂を通わせ合うようになっていく。(映画.comより)》 

一個人が資本主義という収奪的システムの中で、如何に「個」としての自分を守っていけるのか?という大きなテーマを、主演二人の関係性を通してとても分かりやすく身近に感じさせてくれる。という意味で、そこはかとなく良い映画。スクリーンから漂う心地良い空気感込みで、今年のベスト1ではないだろうか?(主演二人に加え、場を豊かに鎮める長塚京三の類まれな存在感…やはり名優!)


『トロフィー』(監督・孫明雅/2026年製作、日本)7月某日、テアトル新宿にて。

《在日コリアンの少女を主人公に、家族・友人との関係や、自らのルーツと向き合う日常を丁寧につむいだドラマ。是枝裕和監督率いる映像制作集団「分福」のメンバーとして是枝監督や西川美和監督の監督助手を務めてきた孫明雅が長編初メガホンをとり、在日コリアン3世である自身の経験や葛藤の記憶を出発点にオリジナルストーリーで描き出す。(映画.comより)》

在日コリアン社会ならではの「葛藤」と「人情味」が合わせ技のように嚙み合い、全編に渡って感じられる心地良い一本。井浦新(父サンジュ役)、市川実和子(母ミリョン役)もさすがの演技力だったが、思春期を生きる中学生ソヒを演じた「恒那(ハンナ)」の瑞々しく自然な演技・存在感が強く印象に残った(私的に「パッチギ」の沢尻エリカの姿がオーバーラップ……高い将来性を感じる)。

 

『左利きの少女』(監督・ツォウ・シーチン/2026年製作、台湾・フランス・アメリカ・イギリス合作)8月某日、アップリンク吉祥寺にて

《「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」などショーン・ベイカー監督作のプロデュースやベイカー監督との共同監督作「テイクアウト」で知られるツォウ・シーチンの単独監督デビュー作。ツォウ監督の故郷・台湾を舞台に、厳しい現実と向き合う母娘とその祖父の多世代家族が織りなす物語を、幼い少女の視点からエネルギッシュかつ繊細に描き出す。

台北、夜市の麺屋台。5歳の少女イージンは、借金を背負ったシングルマザーのシューフェンとハイティーンの姉イーアンと共に、生活を立て直すため田舎町から戻ってくる。イージンは昔気質の祖父に、利き手である左手を「悪魔の手」と咎められ、罪悪感を抱くようになる。その悪魔の手は図らずも、家族それぞれが胸に秘めてきた罪をあぶり出していく(映画.comより)》

誰にでも勧めたい映画ではないが、個人的に大好きな作品。生身で生きる人間たちが、その息遣いによって醸し出す街の喧騒……インバウンドで溢れる今の東京にそんな場所はあるのだろうか?と、舞台になった台湾の「夜市」を、どこか懐かしい風景のように眺めながら、まだ食べたことのない「臭豆腐」を味わっているような気分で印象的なラストを迎えた。

 

 

2026/09/10

夏の終わりの「十一」首


4年前、闘病の末この世を去った友を偲んで)

君が知る俺はナニモノ団子坂、パナマ帽子に雨降り刺さる

サヨナラの歌か木霊か蝉時雨ミーンミンミン叫び死すべし

夢なかば散って久しき彼岸花、色を隠して風のまにまに

君はもう土塊なのか星屑か「さらばさらば」と青葉が揺れる

歌ったね、あの二丁目のゲイバーで 俺「花の時」君「愛の時」

断ちがたき想いたなびく三陸の朝焼け俺には眩しすぎる

いま思う文の結語の君らしさ…然有り「天国でまた会おう!」


※「天国でまた会おう」は、彼の好きな小説家ピエール・ルメートルの本のタイトルでもある。(ちなみに独り身の彼が最後に“惚れた”女性は小説「ミレニアム」の主人公で背中に龍のタトゥーを持つリスベット・サランデル。「そんな女性がいたら会いたい」と手紙で語っていたが、どこかの星で会えただろうか?)

 

(老い行く愛猫ジャックと共に)

吾を見上げ階段昇る猫の足ジグザグデモのように思えり

寝不足は誰のせいだ?と愚痴れども餌食む姿見るぞ嬉しき

さだまらぬ思念ゆらゆら夜に沈み、水飲む猫の音のみ聞ゆ

14歳、気づけば同じシニアだぜ どっちが先か…一緒がいいか?


※歯の手術後も、食欲不振(&嘔吐)→(投薬による)食欲回復を繰り返す愛猫ジャック(検査結果に異常は無く、「う~ん…これで食べないとは?」と獣医師も原因がつかめない様子)。必然、ここ2カ月半の間、動物病院に行く回数(&以前の様に“カリカリ”を食べなくなったジャックの口に合うようなフードを求めてのペットショップ通い)も多くなり、こちらもスッキリしない日が続いているが、ここ1週間はジャックの食欲も元気も戻ってイイ感じ(カリカリはあまり食べてくれないけど…)。このまま順調にいってくれればいいのだが…

 

 

2026/08/13

雑感②


W杯が終わって。

724日の東京新聞に

W杯が終わった。長かった。スペインはさすがだった。スペインに“断交”を突き付けたはずのトランプがそのスペインの優勝ステージでうろついて邪魔だった。でも公式写真で削除処理されザマアミロ。インファンティーノも全部カネの米国的商業主義の象徴と化して気味悪かった。でも何よりノルウェーのハーランドを知れてよかった(ジャーナリスト・北丸雄二)》

というコラム記事が載っていたが、大会(特に最終日)の雰囲気を見事に要約してくれた気がした。

(今大会を通じて私が特に印象に残った選手はフランスのエムバベとノルウェーのハーランド。決勝戦は、もちろんスペインを応援。メッシはさておき、アルゼンチンのラフプレーは目に余る)

我が日本代表に関しては「着実にレベルアップしているが、世界のトップクラスとはまだまだ差がある」という印象。国民性と言ってしまえばそれまでだが、「団結力は世界一」などと胸を張っているうちは「優勝」なんて“夢のまた夢”。4年後、団結力+圧倒的な個の力が融合した日本代表を見たいと思う。

で、話は変わって……

私が初めてW杯を生でテレビ観戦したのは、日本代表が初めてW杯に出場したのは1998年フランス大会。以後、日本代表は7大会連続出場を果たし、私自身28年間で7度のW杯をテレビで楽しんできたわけだが、今回は素直に楽しむことができない雰囲気が(大会前から)漂っていた。まず指摘すべきはFIFAの露骨な拝金主義(放映権料やチケット代の高騰、試合進行に影響大のハーフタイムショー、商業目的のハイドレーションタイム等々)と政治への接近。

とりわけ“開いた口が塞がらない”くらい呆れたのは、FIFA202512月にノーベル賞の向こうを張って「平和賞」を新設し、あのトランプに授与したこと。そして平和賞を剥奪すべき事態になりながらも看過していることだ。(さらにトランプ政権の高官は戦争中のイランの代わりに優勝4回のイタリアを出場されるようFIFAに要請までした)

大会中にもレッドカードを受け一発退場となり自動的に次戦の出場停止が決まっていたアメリカ代表FWバログンが、FIFA会長インファンティーノへのトランプの電話により異例の「1年間の執行猶予」を適用し、バログンの出場停止処分を事実上棚上げするという信じられない出来事が起きた。

(それに対し、次期ドイツ代表監督となった我が敬愛する名将ユルゲン・クロップが出演中のTVを通じて「これは私たちのゲームであって、彼らのゲームではない。サッカーを何も知らない二人が、この件に関わるべきではない」と切り捨て、“さすが、クロップ!”と少し留飲を下げたが…)

正直、金の亡者インファンティーノが会長の座に君臨している限り、FIFAは露骨に拝金主義を継続・強化するだろうし、「いまやサッカーは、エアコンの効いたオフィスに居座っている、偉い人たちによって人質にされている」「このワールドカップは、そしてサッカーは一体誰のためのものなのか? ファンなのか? 選手なのか? それとも広告主なのか?」とクロップが憂え、危惧しているように、W杯自体を“売り”に出すかもしれない。もしそうなったら、私も当然、抗議の意思を示すため視聴ボイコットするはずで、心情的にも年齢的にも今回が最後のW杯になるかもなあ…と思った次第。

P.S.

大会期間中、友人から贈られた本『サッカーと愛国』(著者・清義明/イースト・プレス)を再読。改めてサッカーがいかにレイシズムと闘ってきたかが窺い知れる良書だと思った。

以下、その“良書”の結びの一節。元日本代表監督イビチャ・オシムのこんな言葉から始まる…

「サッカースタジアムは、そう、現代の教会のようなものかな。収入も生まれも、社会的地位も問われない。劇場とも違う。スタジアムになら誰でも行けるし、中に入ればみんな一緒だ。スタジアムは人々が生き延びるための支えなんだ。病んで傷ついた心の修理工場だな」

《サッカースタジアムは、メルティングポットである。カクテル光線のもとで戦うふたつのチームの旗のもとに、様々な人たちが集まる。富める者、貧しい者、強い者、弱い者、幸福な者、不幸な者、さらには善き者も悪しき者もすべてそこに集い、それが混沌としたまま、真っ向からぶつかり合う磁力作用の中にある。舞台は、国家や民族やコミュニティという、現代のセンシティブな問題である。何かが起きないはずがない。アフリカでサッカーが政治と密接に関連することを見てきた社会学者のダニエル・クンツラーは言う。

サッカーは人を団結させることもできるが、分断もできる。創造もできるが、破壊することもできる。(アナキストサッカーマニュアルより)

その原動力になっているのは、オシムが指摘するとおり、「病んで傷ついた心」なのであり、それはナショナリズムや民族主義に対抗する原理となることもできるし、逆に憎しみと排他的な感情を揺さぶることもできる。

政治やイデオロギーとスポーツを分けるべきだというのは正論であろう。だが、きっとそうはならない。ナショナリズムを解体する原理をもちながら、同時にそれを強化することもあるだろう。私はそれをスタジアムのカクテル光線のもとで、これからも体験していくになるだろう。》

2026/07/14

雑感①


◎「高市内閣」支持率65%超って、本当なの?

今国会で高市がやろうとしていることは

「国家情報局の設置」「国旗毀損罪の制定」「皇室典範法の改正」の3つ。

ものの見事に国民生活に関係ないことばかり最優先でこなしているわけだが(その3つに共通した狙いは恐らく「現憲法の無効化」。つまり「自由民主党」による自由と民主主義の否定・破壊)、唖然・呆然・愕然の高支持率(公約だった消費減税とか、何か我々の生活に役立つことした?)……この数字が本当ならば、ネット上の誰かの言う通り「日本人は貧しくなりたくて貧しくなっている」相当自虐的な民族なのかも?と思うほかない。

※政治及び政治家の劣化のみならず、日本人自体の劣化を示す“65%超”。「近代国家」から戦前の「国民国家」への回帰が急速に進んでいる気がする。


◎「日本会議」主導の「皇室典範改正」

712日の「日刊ゲンダイ」の記事によると、影の総理とも呼ばれる自民党副総裁・麻生太郎が皇室典範改正を急いだ大きな理由の一つは、924日に開催される“日本会議・日本会議国会議員懇談会設立30周年記念の集い”。(それに間に合わせたかったというのが、ホントのところのようだ)

以下、日刊ゲンダイの記事より

《日本会議が戦後憲法の見直しや今回の皇室典範改正案を強力に推進する日本最大の右派・保守系の政治圧力団体であることは周知のとおり。麻生はかつてこれを支援する議員懇談会の会長を務め、現在は特別顧問。メンバーには自民、維新をはじめ、野党の国民、中道、立憲民主などを含め290人ほどが名を連ねている。ちなみに日本会議の現会長は故・安倍晋三元首相のスピーチライターを務めた谷口智彦元内閣審議官。議員懇談会は安倍元首相の父君・晋太郎の外相秘書から政界に転身し、先の自民党総裁選で高市推薦人の代表を務めた古屋圭司が会長である。「東京プリンスホテルに2000人の参加を予定しており、会費は115000円。売り上げはザッと3000万円となりますが、実際には個々の議員が裁く分も含めると、この23倍のカネが動きそうです」(全国紙デスク)》

《「麻生さんにとっては皇室典範改正もさることながら、戦後自民党が一貫して掲げる自主憲法制定を自分の手で成し遂げたいとの思いが強い。しかも安保世代の生粋の自民党 政治家ですから、国民世論の反発、批判や罵詈雑言に本人はますます意固地になるようです」(前出のデスク)》

先日、NHKの日曜討論に出ていた故・安倍晋三のブレーンの一人「百地章」も、日本会議常任理事・政策委員の肩書を持つトンデモ右翼。

(天皇は「君主」であり「元首」であることを憲法に明記するべき、という「象徴天皇制」否定論者。“公正を期す”などと言いながら、よくもこんな公共性に反した戦前回帰の老害学者を恥ずかしげもなく呼んでくるよなあ~、クソNHK!!)

そういえば、日本会議の戦略的シンクタンクであり、「呼びかけ人」として国民運動の旗振り役を担っている「櫻井よしこ」も「国民大会」を呼びかける場でこんなことを言っていたようだ。「今上天皇を礼賛するのは外国人」……

つまり、「戦争を反省し、憲法を守り、国民に寄り添う」今の天皇(家)が邪魔で仕方ない連中(自民党右派、日本会議、神道政治連盟等々)が半“密室”での「皇室典範改正」を企んでいるということ。当然、彼らにとっては「国民の総意」なんて“無視”一択。

※私自身は天皇家に対して特に思い入れもないが、日本社会及び日本人の劣化に伴い、今や「象徴天皇」が「戦後民主主義」の唯一の支柱かも?と思える存在になったのは確か。その意味で「現天皇家」の意思・行動を阻害するような改正案は“阻止”一択。

当然「天皇」が男性でなければいけない理由はないし(あれこれ屁理屈を並べて「女性天皇」に反対している連中は、単に女性が“国の象徴”になるのが嫌なだけ)、「女性天皇」の誕生も“象徴天皇制”及び戦後民主主義の新たな一歩として貴ばれるものだと思う。ただ、それが「愛子さん」個人にとっての幸せだろうか?と問われると何とも……。「女性天皇の賛否」を問うこの機会に「天皇家の人々の人権」についても考えてみるべきでは?と思う。

 

2026/07/10

6月のメモ②


614日(日)―616日(月)

友人夫婦(4人)と6人で23日・山形・米沢の旅へ。

◎旅の記憶①~⑤

①“6人旅“初のカラオケ

旅の初日、山形駅近くの居酒屋「いのこ屋」で呑み喰いした帰り道。誰ともなく「カラオケ行こう!」の声が出て、「いいね!いいね!」の大合唱。ホテル近くのカラオケボックスで2時間近く、一同、ここぞとばかりに声を張り上げた。

私も久しぶりに、ザ・ブルーハーツの『Too Much Pain』(なぜか最近、衰えていた喉が復活した感じ。5月頭にあった中学校の同期会でも同曲を歌い、結構,好評だった)、井上陽水『五月の別れ』、上田正樹『悲しい色やね』等を歌った。(あまりカラオケと縁がない照れ屋のカミさんも『リンダ・リンダ・リンダ』を熱唱。体調不良で少し元気のなかった“まりちゃん”も中島みゆきの『歌姫』をしっとり歌い上げるなど、大盛り上がり。曲に合わせてリズミカルに揺れながら叩き鳴らすO君のタンバリン裁きも見事だった)

②「文翔館(山形郷土資料館)」

英国近世復興様式(ネオ・ルネッサンス様式)を取り入れたレンガ造りの美しい建物「文翔館」は、国の重要指定文化財に指定されており“山形県のシンボル”的存在。

で、驚くことに見学無料(これこそ「文化を守る・次代に伝える」という強い意思の表れ。国立博物館や美術館に「収益目標」を設定しようとしている政府の愚かさが、ここ山形で改めて浮き彫りになった感じ)しかも頼めばガイドさんも付き添ってくれる。ということで、是非行ってみたい所だったが、やはり“大当たり!”。歴史の重みを感じる館内を、老練かつ個性的なガイドさんの“話術”に乗せられながら1時間ほど見学……。二度にわたる「山形大火」(1894年、1911年)、「文翔館」がゴールとなる「花笠まつり」の熱気、皇太子時代(東宮)の昭和天皇が山形市行啓の際、多くの人出で賑わった「七日町通」の様子等々、興味深い話をたっぷり聞かせてもらった。


③そば処「庄司屋」御殿堰七日町店&「米沢牛DININGべこや」

山形市内の「庄司屋」では“天ざる”(初日の昼食)、米沢駅近くの「べこや」では米沢牛カルビ三昧ランチ(2日目の昼食)。山形・米沢は蕎麦も天ぷらも肉も美味い!!(普段は“早飯”の私だが、滅多にない米沢牛との出会い。ビールを飲みつつ、一切れ一切れじっくりゆっくり…誰よりも遅く食べ終えた)

④小野川温泉

2日目の宿は小野川温泉「湯杜 正味庵 山川」(12食付、一人、税込13,350円)。風呂も良いし、メシも美味い。それで「13,350円」はこの時世“格安”と言ってもイイはず。夜8時過ぎ、みんなで“ホタルと星”を見に出かけたのも良い思い出。(翌朝6時過ぎ、一人で行った共同浴場「尼湯」も中々の風情。自販機で200円の入浴券を購入し、入れ違いで風呂を出る地元の人と二言三言、軽く言葉を交わした後、高い天井を見上げながら誰も居ない熱い湯につかった)


⑤「染織工房わくわく館」&「東光酒造」

最初は工房見学のみのつもりだったが、みんな徐々に米沢織に魅せられスカーフ、スカート、シャツなど買い物に大忙し(何も買わない私への哀れみか、カミさんから“栞”のプレゼントあり)。「東光酒造」では酒蔵見学、利き酒を楽しんだ。


620日(土)

◎いきなり腰痛に…。

20日夜、午前中の仕事が特にハードだったわけでもないのに、腰から臀部にかけて(左側)痛みを感じ歩くのも辛くなってきた(狭所での作業、若干不自然な体勢で20分ほど作業していた所為だろうか)。とにかく足を上げると痛むので、ジーンズを履くのも脱ぐのも一苦労。特に寝床から身を起こす朝方は痛みが増し、両手で自身を支えないと立ち上がれないほどだった(ただ立っている分には平気だが“しゃがむ・立ち上がる”がダメ。トイレや風呂もけっこう大変)。

でも、年寄りにはままある事。「あまり深刻に考えず様子を見よう」と2,3日……ストレッチをしながら“様子見”していたが一向に症状は改善せず、24日、ネットで見つけた秋津駅近くの整骨院に行くことにした。

(以後、週2~3ペースで通院。痛みはかなり緩和され、日常生活に不自由さを感じることはなくなった。但し《「再発防止・根本改善」に特化した独自の施術》が“ウリ”の整骨院。継続治療を強く勧められ“言う通り”暫く通う事に……もちろんカラダには良いだろうが、“財布”には決して良くない話。基本的な施術に保険は効くが、保険外の電気治療・ハリ治療併用なので金銭的負担は結構大きく、継続・打ち切りについては自分なりの“見極め”、というか懐事情との相談ということになる)

◎愛猫ジャック、元気なし…。

5月末頃から、愛猫「ジャック」が餌をあまり食べなくなった。(特に気になるのは、食べる量の減少に加え、今まで食べていたドライフードや大好きなカリカリ“おやつ”を食べにくそうにしていること)

旅行から帰った16日以降、さらに量を食べなくなり(ドライフードをあまり食べてくれないので、ウェットフード主体に)、通常を10とすれば2~3程度に減少。22日午前、黄色い液体(胃液)を吐くに至り、何度か予防接種で利用したことのある近くの病院に連れて行った。

先生の診断は「歯周病が進行していて、餌を噛むと痛いので拒否反応が出ているのではないか?」「全身麻酔をかけて歯を治療することもできるが、既に14歳(人間でいえば80歳)、麻酔は体への負担もかかるし、却って健康を害する危険性もある」「ウェットフードが食べられるなら、それを続けてみれば……」という、あまり前向きなものではなかったが、仰せの通りウェットフード中心の食事で様子を見ることにした。

しかししながら、その後も「ニャーニャー」と朝ごはんの催促には来るもののメインの食事はほとんど食べず、おやつのチャオチュールを喜ぶばかりで、「ジャックこのままじゃダメだよね?」と私たちの不安は募るばかり……その間、飼猫(16歳)の手術経験もあり猫の世話に長けたAYUちゃん(愚息のパートナー)にも相談し、夫婦で考えた結果“セカンド・オピニオン”を受けることを決心。

78日(水)ネットでの評判が良く(診断・手術も的確)、検査設備も充実している練馬区の病院(家から徒歩15分)で受診したのだが、のっけから「14歳なんて、まだまだ若いですよ」という先生の言葉に励まされ、夫婦揃って少し前向きな気持ちに。

「歯周病」もドライフードを噛むのが無理なほど酷いものではなく(但し、噛むことには直接影響はないものの、左側の「犬歯」は腫れが酷く、膿んで取れかかっている状態。抜歯が必要のようだ)、「これで通常の23割程度しか食べないというのは疑問ですね。他に何らかの原因があるかもしれないので、調べてみましょう」と、血液検査・エコー検査・レントゲン検査をしてもらうことに……

で、その結果だが、何と「エコー、レントゲン異常なし。血液検査の数値も気になる点はなく、まったく問題なし!」とのこと。ほっと胸を撫でおろした。

(「犬歯の抜歯」及び「歯石除去」の手術日を決め、この日の診察は終了。先生に「食欲増進」の薬を耳に塗ってもらい、帰宅。その夜、薬が効いたのか、この数週間の「食欲不振」が嘘のように、ドライフードもウェットフードもカリカリ・バクバク食べていた)

※手術日は715日(水)。手術の無事を祈りつつ痛みが取れた後のジャックの“食欲”に期待したい。

 

2026/07/01

6月のメモ①

 

61日(月)

『菜食主義者』(ハン・ガン/訳:きむ ふな)読了。

《ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく…その姿を“客観的”な視線で見つめる夫の独白(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほどに求め、自分自身の描くイメージの虜となってゆく姉の夫の独白(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子等々。脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへの独白(「木の花火」)……と、3人の“語り手”を通して綴られる連作小説集》

 62日(火)

所沢エミテラス内「Tジョイ」にて『ひつじ探偵団』(監督:カイル・バルダ/2026年製作、アメリカ・イギリス合作)

《ヒュー・ジャックマンが主演を務め、大好きな飼い主を殺された羊たちがその犯人を見つけ出すべく奮闘する姿を描いた異色のミステリー映画。

イギリスののどかな田舎町。羊飼いのジョージは、愛する羊たちに囲まれながらひとりで暮らしている。彼は毎晩羊たちに探偵小説を読み聞かせているが、実は羊たちは物語を理解しており、その時間を楽しみにしていた。そんなある日、ジョージが死体となって発見される。羊たちはこれが事故だと信じようとせず、最も賢いリーダーのリリーを先頭に調査に乗り出す。手がかりを追ううちに、ジョージには巨額の遺産があったことが判明。愛するジョージの無念を晴らすべく、犯人捜しに奔走する羊たちだったが……。(映画.comより)というお話》


タイトルからして、子ども向きor家族向きのB級コメディーを想像させ、全く観る気はなかったが、普段さほど映画を観ないカミさんが珍しく「面白そうだよ。行こうよ!」と鑑賞意欲満々のご様子、「ならば」と軽い腰をヒョイと上げた次第。

(平日の丁度いい時間帯で上映している場所が所沢のTジョイしかなく、午後1時半頃開始のチケットを予約購入……で、上映開始直後「日本語版」と分かり、「ヒュー・ジャックマン」ファンのカミさん「えーっ!?なんでよ~!!」と大ブーイング……「いや~、気づかなかったよ。ゴメン。我慢して」と謝ったが、その怒りの主は20分も経たないうちに爆睡状態……「おいおい」と突っ込む気にもならず、エンドロールまで“放置”した)

さて、肝心の作品に関してだが……アメリカ在住の映画評論家・町山智浩氏によると、アメリカでは「群れに逆らわず、周りの言う通りにする」「自分では考えず、周りの意見に従う」人たちを“don’t be a sheeple(羊っぽい人たち)”と呼ぶそうだ。つまり、この映画の面白さはまず自己矛盾的なタイトルにあり。(「自分で考えず、人や犬の指示通りに動く羊」が殺人犯を探す「探偵」なんてできるわけがない!という多くの人々が抱く当然の疑問が物語の出発点、というわけ……ちなみに、現在アメリカではトランプ支持者の事を“SHEEPLE”と名付けて批判的分析を行う本も出回っているらしい)

で、その羊たちがどうやって「犯人を見つけ出し、彼らの愛するジョージの恩に報いるか」は、映画を観てのお楽しみだが、町山さんの言う通り「シープといっても“一枚岩”ではない」ということが納得できる(&考えさせられる)珍作かつ傑作。実に面白かった。

(犯人捜しの謎解きと共に、キリスト教的死生観とでも言うのだろうか「命をつなぐ」という意味を考えさせられる映画でもあった)


64日(木)

錦糸町で昔の仕事仲間との飲み会あり(午後7時~)。

飲み会の前に、映画でも見ようか……と、午後3時頃TOHOシネマズ錦糸町へ。

染谷将太主演の『廃用身』(監督:吉田光希/製作2026年)を観てきた。

《現役医師の作家・久坂部羊が2003年に発表した同名デビュー小説を、染谷将太が主演を務めて映画化したヒューマンサスペンス。

デイケア施設「異人坂クリニック」に通う高齢者の間では、院長の漆原糾が考案した画期的な治療が密かに広まっていた。コストパフォーマンスに優れた介護を目指すその医療行為は、「廃用身(麻痺などにより回復見込みがない手足のこと)」をめぐるもので、「身体も心も軽くなった」「厳しい性格が柔らかくなった」などと予想外の“好ましい副作用”が現れたという。噂を聞きつけた編集者の矢倉は、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じ、漆原に本の出版を打診する。しかし、デイケアに関する内部告発が週刊誌に流出し、さらに患者宅で衝撃的な事件が起こったことで、すべてが暗転していく(映画.com)》。 

「医療と介護」というテーマ的に「他人事じゃない」作品とは思うが、映画の出来としてはどうだろう? 最初から最後まで重いし、暗いし、いたたまれないし……で、後味悪いし。但し“合理性と狂気の狭間へと踏み込む”医師・漆原を演じた「染谷将太」の儚げで虚ろで、一人、別世界にいるような雰囲気を醸し出す演技力は高く評価したい。

飲み会は、刺身の美味い居酒屋『愛魚人』にて(3時間ほどで終了)。(龍ちゃん、ヤブ、ハジメちゃん、ヨーさん、KIUCHIさん……私より10歳以上若い人ばかりだが、みんな元気で!)

65日(金)~67日(日)

自宅のPCに問題発覚。Outlookが「送受信エラー」で、まったく機能しなくなってしまった。チャットgptにも相談してみてが(3040分ほど)、一向に改善の方向が見えず、一時中断。とりあえずプロバイダーに…ということで、ソフトバンクに電話したが「直接サポートできることはなく、あとで「ヘルプページ」をメールで紹介するので、その手順に沿って試してみてください」という、とても親切・丁寧とは思えない返答。

というわけで仕方なく、一人“アウトルック”を正常稼働させるべく苦闘としていたが、結局改善は図れず、断念&放置。結局、Outlookでの送受信は諦め、今後はgmailでメールのやり取りを行うことにした。(友人たちにはその内アドレスを連絡するつもり)

加えて、遅まきながら「LINE」も始める事に……「災い転じて福」とまでは言えないが、仕事関連のメールも全く来なくなった今、交友関係をシンプルにする上では、これも悪くないかも。

612日(日)

サッカーW杯開幕。

当然、日本代表の活躍を楽しみにしているが、以前に比べ自身の“わくわく感”が乏しい気がするのは、日毎増していく現政権への反発・苛立ちが原因かも。

日本列島がW杯で盛り上がっている間に、「国旗損壊罪」とか「比例45議席削減法案」とか、自由と民主主義の破壊を狙う“悪法”が高市自民と維新の手でごり押し的に衆議院を通過しようとしているわけで……(正に“スポーツウォッシング”の典型)。

というわけで「ガンバレ、ニッポン!」「クタバレ高市(内閣)&自民党!」を胸の中で叫び続ける数週間が始まった。