2022/12/31

勝手にコトノハ映画賞2022


●最優秀作品賞

『少年たちの時代革命』(監督:レックス・レン、ラム・サム/香港、2021年)

2019年の香港民主化デモを背景に、“(香港の現状と未来への絶望感と孤立感から)自殺しようとする”少女を救うため民間捜索隊を結成した若者たちが奔走する姿を描いた青春群像劇。

香港の学生たちによるデモの様子など、ゲリラ撮影による緊迫した映像が随所に散りばめられ、観る者の目を一時たりとも離さない圧倒的な86分……命綱のように繋がれる幾本もの手と指は、微かな希望の象徴か?孤立と連帯の意志が交差するラストカットで涙腺が決壊した。今後の香港映画に大きな期待を抱かせる激押しの一本。

●優秀作品賞

Coda コーダ あいのうた』(監督:シアン・ヘダー/アメリカ、フランス、カナダ、2021)

聴覚障害を持つ家族の中でただひとり耳の聞こえる少女(ルビー)が、歌手になる夢を家族に理解してもらおうと奮闘する姿を描いたヒューマンドラマ。ちなみに「Coda」とはChildren of Deaf Adults=「耳の聴こえない両親に育てられた子ども」の意、とのこと。(2014年製作のフランス映画『エール!』のリメイク)

主演のエミリア・ジョーンズはもちろん、突き抜けたユーモアで笑わせてくれる父親フランク役のトロイ・コッツァーをはじめ、ろう者の俳優陣の生き生きとした演技がとても印象的な作品。(個人的に…映画館が静寂に包まれる“あの瞬間”は、ちょっと鳥肌モノ。主人公ルビーがオーディションで歌ったジョニ・ミッチェルの「Both Sides Now」も必聴モノ!ルビー役のエミリア・ジョーンズ自身が歌ったと思うが…すごくイイ!改めてジョニ・ミッチェルの良さ&凄さを感じた)

『あなたにここにいてほしい』(監督:シャー・モー/中国、2021年)

《中国のソーシャルカルチャーサイト「ドウバン」に投稿された実話をもとに、ある男女の10年間にわたる愛をつづったラブストーリー

韓国・中国映画といえば「新宿シネマート」。今年もその映画館で、いくつか忘れがたい作品に出会ったが、これもその一つ。「恋愛映画はあまり観ないなあ…」という私のような映画好きに対しても、「これは別物。凄くイイ!」と勧めたくなる秀作。私的に、これほど二人の幸せを願った恋愛映画は他になし。とりわけ終盤の怒涛の着信メールラッシュは胸が苦しくなるほど…映像は美しく、挿入歌も心に沁みた。(舞台は高度経済成長期の中国…201015年頃だろうか。1970年代の日本のような雰囲気がスクリーンに漂っていた)

『モガディッシュ 脱出までの14日間』(監督:リュ・スンワン/韓国、2021年)

舞台は1990年、ソマリアの首都モガディッシュ。激化する内戦に巻き込まれた韓国と北朝鮮の大使館員たちによる“共闘的”脱出劇を映画化した作品。どこか『タクシー運転手』(主演:ソン・ガンホ)にも似た躍動感ある撮影、そして手に汗握る圧巻のカーチェイス……古い実話を見事にアップデートした制作陣に大拍手の一本。(俳優陣も素晴らしかった。特に北のリム大使を演じたホ・ジュノ!)

その他、監督ケネス・プラナーが自身の幼少期の体験を投影して描いた自伝的作品『ベルファスト』(イギリス、2021年)、「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」で注目を集めたタイのバズ・プーンピリヤ監督が、余命宣告を受けた男と親友の旅を描いた人間ドラマ『プアン/友だちと呼ばせて』(タイ、2021年)、エルビス・プレスリーの人生を映画化した『エルヴィス』(監督:バズ・ラーマン/アメリカ、2022年)、巨匠リドリー・スコットが「GUCCIグッチ」の創業者一族の崩壊を描き、レディー・ガガの熱演が話題になった『ハウス・オブ・グッチ』、元韓国大統領・金大忠と、彼の選挙参謀の実話をもとにしたポリティカルサスペンス『キングメーカー 大統領を作った男』などが印象に残った。

監督賞

レックス・レン&ラム・サム(『少年たちの時代革命』) 

主演男優賞

チュー・チューシアオ(『あなたにここにいてほしい』)

主演女優賞

チャン・ジンイー(『あなたにここにいてほしい』)

次点:エミリア・ジョーンズ(『Coda コーダあいのうた』)

助演男優賞

ホ・ジュノ(『モガディッシュ 脱出までの14日間』)

次点:ソル・ギョング(『キングメーカー 大統領を作った男』)

助演女優賞

ジュディ・デンチ(『ベルファスト』)

長編ドキュメンタリー映画賞

『理大囲城』(監督:香港ドキュメンタリー映画工作者)

《アジア屈指の名門校・香港理工大学が、警察に封鎖され、要塞と化した緊迫の13日間。至近距離のカメラが捉えた、衝撃の籠城戦の記録》(フライヤーより)


これほど痛切に胸を打つ作品が単館上映(東京では「ポレポレ東中野」のみ)とは、何とも残念!というほかない。「死は覚悟したが人知れず死ぬのは嫌だ」「暴徒はいない。暴政があるだけ」そう言いながら抵抗を続ける若者たちがいたことを、記録として(また記憶として)残すためにカメラを向け続けた匿名の監督たちに、敬意と感謝の念を禁じ得ない。


どうぞ皆さま、よいお年を!



 

2022/12/24

「鳥刺繍展覧会」


11月某日、旧知の友人であるデザイナーの秋山君から展覧会の案内が届いた。


 

会場は、逗子駅からバスで30分ほどの「秋谷」バス停から徒歩で約5分、坂の途中(というか山の中腹?)にある古民家風のギャラリー「秋谷四季」……迎えてくれたのは秋山君と彼のパートナーの神崎さん&白猫ユキちゃん、ほぼ15年ぶりの再会だった。(私が行ったのは1210日。鑑賞時間を含め往復7時間の“小旅行”となった)


展示されていたのは、《カラフルな鳥や不思議なsomethingたちをオリジナルプリントやフルイドアートにコラージュしたもの33作品》及び表面に彼の絵が描かれた大量の手提げ袋など。


作品はすべて販売対象となっていて、手提げ袋は11000円、「鳥刺繍」は“自由料金”(といっても迷う人が多いと思うので、基準として一番大きい作品のみ5万円に設定)。私もお気に入り1点を購入。早速、リビングの壁に飾った。


※ここ1ヶ月の間に、楽しい会合が2件あった。一つは、高校の時からの友人2人(HIROKOさんとYOKOさん)とのランチ会(1130日)、場所は新宿「手打そば大庵」。もう一件は、かつての仕事仲間JINサン&フェアリーとの忘年会(1221日)、場所は神保町「三幸園」。(どちらの会も「また来年!元気で!」と。お互いの健康を祈りつつ再会を期して散会)

2022/11/30

11月の雑感&メモ②


1111日(金)

ブルース・スプリングスティーンのニューアルバム『ONLY THE STRONG SURVIVE

』発売開始!

https://www.sonymusic.co.jp/artist/BruceSpringsteen/info/..

1112日(土)

《消費減税の訴え「間違いだった」 立憲・枝野氏、公約見直しに言及(朝日新聞デジタル)》

野党間合意で「消費税減税」を掲げて選挙に臨み、共産れいわ社民が候補者を降ろしたお陰で何人も当選できたのに、この卓袱台返し。国政選挙でこの党に投票することは今後ないだろうな。

しかし、ここまで枝野を嫌いになる日がやってくるとは……。「せやろがいおじさん」じゃないけど、一時、枝野立憲を支持した記憶を消してくれ!という気分。

https://www.reddit.com/r/newsokuexp/comments/yrbpml...

《葉梨法相辞任 地元の有権者 冷ややか 「仕方ない」「政治不信に」》(東京新聞)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/213547

「法務大臣は死刑のハンコ押すときしかトップニュースにならない地味な存在」と言っていた人が、事実上更迭されてトップニュースになったという笑えないオチがついたわけだが、あの歳で世の中には言ってはいけないことがあると学べていないような人間に法務大臣を任せていたという時点で、日本は既に法治国家じゃないのかも?と思った人も多いはず。あな恐ろしや、日本国。

韓国・梨泰院で起きた雑踏事故を「自己責任」で片づける日本人は…(渥美志保さん)

https://mi-mollet.com/articles/-/39201

梨泰院の雑踏事故で、政府の責任を追及する韓国の人たちに「事故を政権バッシングに利用するな」「犠牲者の追悼だけすべき」とか言う日本人がけっこういるらしく、「日本政府による自己責任論のすりこみはすごい」と、韓国の人も驚いているようだ。以下、それに関連した意見もピックアップ。

《梨泰院事件に自己責任論を言う日本人達がいると韓国人に言ったら。韓国も保守政権サポには政府批判するなと言う人多いが日本人にもいるのか。政府の人災でも市民の自己責任にしていい、権力者に従うという奴隷的思考なのかな?と言ってた。 民に冷酷な権力者を支持する国民が日本になぜか多いのは確か》

《過去最高税収68兆円も搾取しながら、なぜ政府の失政や人災まで国民の自己責任にされ、コロナや天災も自助でなんとかしろと言われて棄てられるの? 私達は奴隷ですか? 韓国にまで自己責任論吐いてる日本人達は民主主義をわかってないし、独裁政権のプロパガンダに洗脳されてる人のように思える》

《ワイドショーで梨泰院事故で警察への批判と。道理で悪いのは警察だというリプ増えたと思った。韓国で数万人の大統領への抗議デモがおきBBCで報道された。日本は政権が責任逃れするから政府の責任とは言いたくないんだろうし、韓国政府発表や保守メディアがソースだから日本の報道は保守政権寄りだよね》

「奴隷的思考」…う~ん、確かにそうかも。以前ネット上の誰かが《日本の真のヤバさは、手取り13万円の人が結構いることではなく(勿論、それも由々しきことだが)、それに対して「俺はもっと悲惨な待遇で働いてるぞ、贅沢抜かすな」って自ら繋がれている鎖を自慢する奴隷が無限湧きする事》と言っていたが、この30年間ずっと給料が上がらず、税金と社会保障費、教育費だけ上がり続け、さらに物価も急ピッチで上がり始めて、それで暴動どころかデモ一つ起きないのだから、日本人は悪い意味で我慢強く非常に統治しやすい国民なのだと思う。「メディアの政権寄り」は言わずもがな。

1119日(土)

予防効果がどれほどあるか分からないが、5回目のワクチン接種(オミクロン対応)終了。ファイザー→ファイザー→モデルナ→モデルナときて、今回はファイザー。副反応も出ず、体調に変化なし。

1122日(火)

《クールジャパン機構が崖っぷち 政府肝いりファンド、巨額の累積赤字:朝日新聞デジタル》

「今年3月時点で国が1066億円、民間企業24社が計107億円を出資している。国が主導し、これまで計56件の投資を決めたが、ほとんどが失敗している」とのこと。

安倍政権の成長戦略の一つの柱だったが、そもそもサブカルチャーなどは市民レベルから湧き上がってくるものが面白いわけで、それをお上主導で進めよう、盛り上げよう(儲けよう)としたことに無理があるし、文化に疎い(というか頭の固い)役人が起案する文化政策なんて大手広告代理店やコンサルティング会社の食い物にされるのがオチ。そういう意味で失敗(巨額の累積赤字)は随分前から“見えていた”のでは?と思う。

(で、誰がつけたか知らないが「クールジャパン」というプロジェクト名も逆にダサくない?という感じ。自分のことをクールと言っちゃうところが全然クールじゃないし…)

 

2022/11/23

11月の雑感&メモ①


111日(火)

W杯サッカー日本代表選出。

FW大迫、MF原口が選ばれなかったのは意外だったが、その他は概ね予想通り。コンセプトは「堅守速攻」(かな?)…日本の持ち味であるスピードを最大限に活かして戦うという姿勢がはっきり見てとれる人選(ドイツ相手に力勝負では到底かなわないわけで…)。代表監督として森保一を高く評価しているわけではないが、今回は腹を括ったなあ…と、その覚悟のほどを若干見直した。開幕は1120日、日本VSドイツは1123日。当然、楽しみにしているし、頑張って欲しいと思う。(正直、圧倒的にフィジカルが強く、しかも前線にスピード&決定力のあるFWがいるドイツに勝てる気はしないが、今のスペインなら何とかなるのでは?と思うし、コスタリカとは互角の勝負ができるはず。ぜひ、グループリーグ突破を!)

で、メンバー決定後、MF田中碧のこんなコメントを目にした。「国のために最善をつくす」……う~ん、そうじゃなくてさあ。自分とチームのために最善を尽くし、その上で我々を喜ばせてほしいんだよね。

P.S.

《ワールドカップ 人権問題に抗議 "好ましくない" 田嶋会長

1122日、カタールでの人権問題に対しさまざまな抗議の動きが 出ていることについて日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「今サッカー以外のことでいろいろ話題にすることは好ましくない」などと話した」(NHK)

カタールのワールドカップ関連施設建設における移住労働者への搾取及び奴隷的な労働(酷暑での長時間労働等)により死者数が阪神大震災並に出ていると言われている。それに加えて性的マイノリティに対する人権侵害も問題となっている中で(中東の保守的な社会に、いきなり欧米流の自由と平等を持ち込んでも「異文化の押し付け」にしか見えないだろうし、中々デリケートで難しい問題だとは思うけど…)、この発言。

https://rollingstonejapan.com/articles/detail/38737

現状、イングランドやドイツ、オランダ同様、中東の地で我が日本代表も抗議行動をとるべきとは私も思わないが、「今はサッカー以外のことを考えるな」などと、未だに選手をスポーツ馬鹿の世界に閉じこめ、FIFAの金権体質や商業主義、ひいては社会の歪みや不正に無知のままが一番だと指導するようなリーダーは、日本サッカー発展の妨げになるだけ。即退陣!が妥当。(そもそも「人権問題に抗議の意思を示した上で、サッカーに集中する」なんて、全然むずかしいことじゃないし、今後それが世界基準になるはず。私もいつかそんな自立した日本代表が見たい)

JFA(日本サッカー協会)にしろJOCにしろ、いつの間にか拝金主義にまみれた人権意識の低い連中が、日本のサッカー及びスポーツをつまらなくしているわけで……技量のみならず、頭の中も21世紀仕様にアップデートしないと、世界の潮流から取り残されるだけ。この期に及んで「人権とスポーツを切り離して考えるべき」などと宣う人も即退場!レベル。

119日(水)

70歳の誕生日。MIYUKIさんとウエちゃんからカッコいいプレゼントが届いた。

 


1110日(木)

TOHOシネマズ池袋で韓国映画『犯罪都市 THE ROUNDUP(監督:イ・サンヨン/2022年製作)を鑑賞。(警察と韓国ヤクザ、中国マフィアが繰り広げる三つ巴の抗争を描いたクライムアクションムービー)

新感染 ファイナル・エクスプレス』で一躍世界に名をはせたマ・ドンソクと、ドラマ『サバイバー 60日間の大統領』『私の解放日誌』での好演が印象的だったソン・ソック。私の好きな韓国俳優二人の初共演ということで、劇場公開を心待ちにしていた作品。期待通りの面白さだった。(とりわけ「ソン・ソック」!…異色の経歴、抜群の存在感。いま私的に一押しの韓国俳優)

映画の後は、池袋西武の三省堂でイギリスのミステリー作家アン・クリーヴスの『大鴉の啼く夜』(創元推理文庫)を購入。

(いまは未だ、亡き友を弔うミステリー小説の旅の途中)

ミステリー…とりわけ海外の小説を好んで読んでいた「マサヒロちゃん」が生前に勧めてくれた本はすべて読む!と決めてほぼ半年。彼イチ押しの『ミレニアム』(スティ―グ・ラーソン著/ハヤカワ文庫)は1~4まで読み終え小休止。『特捜部Q』(ユッシ・エーズラ・オールスン著/ハヤカワ文庫)はシリーズ1~4及び最新作のシリーズ第8弾「アサドの祈り」を読了(残り3作)。というわけで、思いのほか“長い旅”になってしまったが、その道すがら「頭の良くて独特の雰囲気のあるヤツだった」「やさしい男だったなあ」と、彼を思い出してジンワリ温かい気分になることも度々。すべて読み終えるのがいつになるのか分からないが、早く読み終えたいような、読み終えるのが勿体無いような(小説自体どれもこれも“超”がつくほど面白いし)……何だか不思議な旅になってしまった。

 

2022/11/06

イム・ジェボムの「ならず者」が、沁みる。


ネットフリックスの番組「TAKE ONE~マイ・ラスト・ソング」を観て、初めて知った歌手「イム・ジェボム」。その中で聴いた「ならず者(デスペラード)」(イーグルスの楽曲)に一瞬で心を奪われ、胸が震えた。

https://www.youtube.com/watch?v=hnOjaCTiMu4

それから暫くネットで彼の歌を聴きまくり、出会った「告解」も素晴らしかった。

http://jp.youtube.com/watch?v=XxsmQm_t8lw&feature=related 

https://ameblo.jp/sin-kor/entry-10566578544.html(日本語訳付き)


 以下、「Desperado/Eagles」の歌詞和訳(「オレの歌詞和訳」より)

ならず者よ なぜ目覚めない
君はずっと あまりに長い間 柵の見回りをしている
君は気難しい
でも君には理由があることを僕は知ってる
君を喜ばせる物事が 時に君を傷つけるんだ

ダイヤのクイーンを引くなよ
できるなら彼女は君を負かしてるよ
ハートのクイーンがいつも君の最高の手さ

今じゃ思うんだ
素晴らしいものはずっと君のテーブルの上にあったんじゃないのだろうか
でも君はただ 手に入れられないものを欲しがっているんだ

ならず者よ 若くなっていくわけじゃないんだ
痛みや空腹が君を家へと連れ帰った
そして自由は
ああ 自由なんて ただ人々がしゃべっているだけのものだ

牢獄というのは この世界を一人で歩いていくことなんだ

冬には足が冷えないかい?
空には雪もなく太陽も輝かない
昼間から夜の話をするは難しい
いい事も悪いことも全て失って
感覚がなくなってしまうなんて
おかしくないか?

ならず者よ 柵から戻って来いよ
そして門を開けてくれ
雨は降るかもしれない

でも君の上には虹がある
誰かに愛されたほうがいい
誰かに愛されたほうがいい
手遅れになる前に   




 

2022/11/05

10月の雑感&メモ③(ラスト)


21日(金)

義兄と義姉が古希を迎えた私たちを“おいしい食事”で祝ってくれるということで、日比谷線・入谷駅から56分「根岸」にある洋食の名店「レストラン香味屋」へ。

www.kami-ya.co.jp/honten

私はビーフシチューを食べながら美味しいワインでも飲めれば……と思っていたが、「単品で頼むよりコースの方がいいんじゃない?遠慮しないでね」と、義姉MARIちゃんが頼んでくれていたのは超豪華な「B定食」。(オードブルからメインのビーフシチューまで、目にも鮮やか、文句なしの美味しさ。とりわけ「ビーフシチュー」は、かつて味わったことがないほど)

超久しぶりの再会となった義兄はハイボール、私たちはワインを飲みつつ、旧知の友のように話が弾み楽しい時を過ごさせてもらった。


(豪華ランチ終了後「よかったらもう一軒!」と、義兄の誘いで2次会。上野アメ横の居酒屋で再会を期しつつ軽く〆た)

25日(火)

午後1時から証明写真機メーカー本社会議室で、同じ地域(練馬、新宿、豊島、西東京あたり)を担当する同業者(20名ほど)が一堂に会しての「エリア会議」あり。(コロナ禍の影響で3年ぶりの開催とのこと。私自身は初参加)

まあ、仕事エリアも年齢も近い人たちが集まってミーティングを行うこと自体は悪くないのだが、電車移動を含めてほぼ半日拘束でノーギャラと言うのは、どう考えても解せない。というわけで、会議終了間近、最後の質問で手を挙げた。

「写真機故障時等の臨時出動同様、この会議も本部指示による臨時業務と捉えていますが、それに対して臨時出動同様の対価が払われないのは何故ですか?」と聞くと(その時点で、後方の席から小さな声援&小さな拍手、拍手…)、「会議の場合、臨時出動費は発生しないと、契約書に書いてあるので…」という答え。それに対しさらに質問。「社会の常識(労働・拘束時間に対して相応のギャラが払われるのは当たり前)から考えて、契約書の内容の方がおかしいとは思いませんか?(契約書の)再検討・見直しをお願いします」。答えは「はい分かりました。見直します」…ということで取りあえず矛を収めた。

26日(水)

昨日、立民の衆議院議員で元首相・野田佳彦が安倍晋三追悼演説。

その映像をちょっとだけ観たが、「同じ首相経験者」という支配者目線での安倍礼賛。国会の良識、立憲主義の理念をたった数年で破壊し、日本の民主主義を踏みにじってきた政治家を、よくもまあそんな情緒的美談で飾り立てられるものだ…と、すぐに気持ち悪くなって消した。

(「仇のような政敵でした」「再びこの議場で、言葉と言葉、魂と魂をぶつけ合い、火花散るような真剣勝負を戦いたかった」などと、国民の切実な声も言葉も無視し続けた政治家との在り得もしない対決の図まで創作して、どれだけ自分に酔っているのだろう、この人は?大体、故・安倍氏にとって「政敵」と呼べる存在が国会内にいたとしたら、それは志位和夫や山本太郎、もしくは小沢一郎であって、恐らく「野田佳彦」などはノー眼中。寧ろ政敵どころか、安倍氏同様、市民目線を失った政治家として「永田町村」のお仲間では?)

で、そんな野田演説よりさらに気色悪いのが、立憲民主党の執行部やベテラン議員たち(泉、小川、枝野、蓮舫などなど)が、この安倍追悼演説を絶賛していること。感激して泣いたヤツまでいるらしい(誰だよ!?)。バッカじゃないの!?

はっきり言って「もう終わったな、お前ら!」ですよ……立民立ち上げ時、やっと「永田町村の民主党」とは違う市民目線の政党が生まれたか!と期待したが、5年経って逆戻り。〈枝野ガンバレ!〉と声を挙げたあの日を、今はただ恥じるのみ。

27日(木)

《「世界が驚く、冬にしよう。」 札幌五輪招致スローガン決定》

利権・カネ・汚職まみれも何のその「五輪中毒」収まらぬ日本。この期に及んで、また招致? そりゃあ、世界も驚くわ!

《在日コリアンへの差別 許さぬ声を》(フォト・ジャーナリスト安田菜津紀さんのネット記事より)

《「お前朝鮮学校の生徒だろ」 4日夕方、JR埼京線で50代前後とみられる男が、「答えろよ!」と朝鮮学校の中級部の生徒の足を踏みつけ、ミサイルに言及しながら威嚇。 同じ車内にいたはずの大人は、誰も助けようとしなかったという。どんな思いで一人、電車を降りたのか。》……なんとも情けない国になったものだ。(いや、ずーっと情けない国のままなのかも)

以前、琉球大学の教授が「終戦から70年以上経っても、日本人は脱亜論の考えから抜けられず、アジア蔑視が変わらず続いている」と語っていたが、在日コリアンへの差別はもとより、入管での人権侵害とヘイトクライム、アジア人実習生に対する賃金差別など、このような差別が一向に無くならないのは、その証左なのかも。(だから、杉田水脈のような、どうしようもない極右レイシストが議員辞職もせず、平然と居座っていられる国なわけだ)

そういえば、作家の高橋源一郎さんもその著書『ぼくらの戦争なんだぜ』の中で、こんなことを言っていた。(差別問題とは直接関係ないが、底の方でつながっていると思う)

《戦争が終わっても、一部の軍人以外は、その「戦争犯罪」を問われることはなかった。誰よりも責任を負うべき天皇が無罪放免になった以上、日本人全員がその責を担う必要がなくなったのである。ぼくは、この「責任」の所在をはっきりさせなかたことが、いまに至る、この国の混乱のいちばんの原因だと思っている。この国は国家として責任をとることはなかった。ただ個人が、個人の名においてその責任を自らに問いかけただけだった》

28日(金)

久しぶりにTジョイ大泉へ。話題沸騰中のインド映画『RRR』を鑑賞。舞台が英国植民地時代のインドだけに、反英国のボルテージがやたらに高く、アクション、友情、英雄譚、色々あるが総じて言うと「血沸き肉躍る愛国映画」といった感じ。作品の世界観的に、あまり自分の好みとはいえないが、3時間という長尺にもかかわらず、圧倒的な熱量で一気にラストまで突っ走るエンタメ力は、流石の一言。(でも、私同様トイレが気になる人にはオススメしない)