2023/01/28

コトノハ舎的「花金」


昨日(27日)の金曜日…

仕事(練馬→東長崎)を午前中で終え、そのまま池袋へ。(懐には友人の会社の年賀状を作成した謝礼として受け取った商品券と、釣銭補充で戻ってきた1000円札10枚)

まずは商品券を使い西武の三省堂で本4冊購入(「われら闇より天を見る」他)。

その足で「ジュンク堂・池袋」に向かい、『知識ゼロからの 短歌入門』(監修・佐々木幸綱、『心の花』編集部著/幻冬舎)と、以前から読みたかった福島泰樹の歌集『百四十字、老いらくの歌』を購入……

ということで、今年から短歌を詠むことを一つの目標というか、日常の楽しみとして生きて行こうかと。

コピーライターとしての需要がほぼ消滅した今、歌づくりを「言葉を作る場所」と定めた「コトノハ舎」の新たな試み及びこれからの柱にしたい、ということであり、それを通じて改めて自分の個性と向き合ってみるか…という位置づけ

詠んだ歌は少しまとまった段階で、その都度ブログに掲載する予定(どのくらいのペースで何首できるか、今のところまったく分からないが、気持ち的には2カ月に1回くらい載せられれば…と思う)。多少、自信が持てたら、新聞歌壇や短歌結社の歌会などにも投稿してみたいなあ…なんてね。


さて(短歌の話はさておき)花金……次に向かった先は「グランドシネマサンシャイン池袋」。

『パラサイト 半地下の家族』で、半地下家族の長女役を演じたパク・ソダム主演のサスペンスアクション映画『パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女』(監督:パク・デミン、2022年製作、韓国)を観てきた。


主人公は天才的なドライビングテクニックを持ち、ワケあり荷物を届ける特殊配送会社「特送」のエースとして働くウナ(一人、家族と別れ韓国へ逃れた脱北者でもある)。

そのストーリー&凄まじいアクションは観てのお楽しみだが、手に汗握る出だしで即ハート鷲掴み。その後、仕事で出会った幼気な子供を守るため、悪徳警官やサイコな殺し屋と闘いながらの命がけカーチェイス……正に韓国版『トランスポーター』。裏社会で悪と戦う新たなヒロイン誕生!を予感させる見事な韓国映画(私的には先日観た『非常宣言』を超える面白さ)。大興奮の109分だった。(シリーズ化してほしいなあ)

 

2023/01/25

こんな記事、読んでます。


BBCニュース 日本は未来だった、しかし今では…

https://twitter.com/bbcnewsjapan/status/1616970367121383425

《無理やり開国させられてから150年。日本はいまだに、外の世界に対して疑心暗鬼で、恐れてさえいる。》《圧倒的に男性中心のこの国の支配層は、日本は特別だという確信とナショナリズムに彩られている。第2次世界大戦において、日本は加害者ではなく被害者だったのだと、この支配層は信じている。》《日本は単独政党国家だろうと、冗談で言う人もいる。それは違う。しかし、特権的なエリートが支配する政党、アメリカに押し付けられた平和主義を廃止したいと切望する政党、それなのにもう30年も生活水準を向上させられずにいる政党に、なぜ日本の有権者は繰り返し投票し続けるのか、そこを不思議に思うのは、当然のことだ。》等々、実に的確な指摘。ここまではっきり言ってくれるメディアが今の日本にあるだろうか?

 

NHKが絶対に死守したい「受信料ビジネス」の全貌(東洋経済オンライン)

https://toyokeizai.net/articles/-/647125

いかにNHKが「政権」にすり寄って、自らの「利権」を守ろうとしているか、というのがよく分かる記事。以下は、その結びの言葉。

50代のベテランディレクターは「公共の範囲はどこまでか、受信料はなぜ必要なのかといったNHKの根本に関わる話を、NHKはあえて説明しない戦略を取ってきたように思える」と言う。説明せずとも、政府や与党政治家の意向にさえ逆らわなければネット受信料という新たな収益源を入手できる──。もしNHKがそう考えているのだとしたら、もはやそれは公共放送と呼べず、単なる「受信料ビジネス」でしかないだろう》

 

フランス全土でデモやスト 年金改革に反対、100万超が参加AFPPBニュース)

https://twitter.com/afpbbcom/status/1616242596271230976

フランスは高校生を含めた若者たちも、高齢者の年金支給年齢引き上げに反対するデモに参加。一方、 日本では「高齢者はコロナで死んでもしょうがない」という風潮……  「高齢者は集団自決すれば良い」などと公言するトンデモ経済学者もいれば、未だに「日本人は民度が高い」とかいう根拠のない説にすがってるバカもいる。

 

東電、3割値上げを申請 平均家庭で月2611円負担増える見通し(朝日新聞デジタル)

https://www.asahi.com/articles/ASR1R4CYRR1RUTFK00B.html

ホント、とんでもないね。国民を金で脅しながら、原発再稼働を狙っているわけで。

 

共産党・志位和夫委員長 党首公選は「規約から逸脱」(日経デジタル)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA237TI0T20C23A1000000

そもそも20年以上にわたって同じ人間がトップを務めているほうが少し異常なわけで、せっかく党内部から「党員による公選」を求める声があがったら、即答で「やりましょう」「実施する方向で考えましょう」程度のことが言えないとダメなのでは? こんな硬直した閉鎖的な考え方だから国民の支持も広がらないわけで…。私なんかは「党首公選」はもちろんのこと、この機会に、党名変更に関してもオープンに議論すればいいのに…と、思うけど。実体的に「共産主義」というより「社会民主主義」に近いわけだし。


今日の〆は、ナチス・ドイツの最高幹部ヘルマン・ゲーリングの言葉

当然、普通の市民は戦争が嫌いだ。ロシア人だろうと、イギリス人だろうと、アメリカ人だろうと、その点についてはドイツ人だろうと同じだ。それはわかっている。しかし、結局、政策を決定するのは国の指導者達であり、国民をそれに巻き込むのは、民主主義だろうと、ファシスト的独裁制だろうと、議会制だろうと共産主義的独裁制だろうと、常に簡単なことだ。

意見を言おうと言うまいと国民は常に指導者たちの意のままになるものだ。簡単なことだ。自分達が外国から攻撃されていると説明するだけでいい。そして、平和主義者については、彼らは愛国心がなく国家を危険に晒す人々だと公然と非難すればいいだけのことだ。この方法はどの国でも同じように通用するものだ。

いま正に、自民党政権がやっていること。やろうとしていること。

 

2023/01/23

2022面白本ベスト5


ミレニアム1~3(スティ―グ・ラーソン著、ヘレンハルメ美穂 岩澤雅利訳/ハヤカワ文庫)

亡き友が生前に「衝撃が走りました。これほどの本は今まで出会ったことがない」と、強く薦めてくれた北欧ミステリーの金字塔的名作(1「ドラゴンタトゥーの女」、2「火と戯れる女」、3「眠れる女と狂卓の騎士」)。読み始めたら止まらない!緻密なストーリー展開は見事の一言、何より登場人物のキャラターがしっかり作りこまれているのが素晴らしい。(特に、社会適応能力、共感性・協調性の欠如、精神病質的・反社会行動等、「ジェンダーなんて、くそくらえ!」とばかりに負の個性を満載して登場するリスベット・サランデルの圧倒的な存在感)

※作者スティ―グ・ラーソンは3部作を一気に書き上げた後、シリーズ1の発売前、200411月に急逝。シリーズ4からは別の作家が書いている。(ラーソンの構想を引き継いだというシリーズ4も読んだが、やはり1~3ほどの魅力はなし。登場人物は同じでも、別の本として読むべきもの)


卵をめぐる祖父の戦争(デイヴィッド・ベニオフ著、田川俊樹訳/ハヤカワ文庫)

人類史上最も死者を出した独ソ戦(レニングラード包囲戦)の最中、(大佐の娘の結婚式のために)卵を 12個調達せよ!という理不尽なミッションを受けた17歳の少年レフと脱走兵コーリャの、スリルあり、ユーモアあり、ラブあり(時々下ネタあり)の冒険譚(死の匂いが至る所で漂う中、人生、性、家族、文学を語り合う二人の姿…その不思議なほどの明るさが痛ましい)。戦時下の青春を描きつつ戦争のばかばかしさを痛烈に皮肉った良作。


ぼくらの戦争なんだぜ(高橋源一郎/朝日新書)

TV「徹子の部屋」で、徹子さんに「来年はどんな年になりますかね」と問われたタモリさんが「新しい戦前になるんじゃないですかね」と答えたそうだが、その話を聞いて、すぐに思い浮かべたのが、この本。

作家・高橋源一郎は「民主主義」とか「天皇」とか「神」といった「大きなことば」ではなく、戦時下における個人的な経験を「大きなことば」を使わずに書き記したものから“大切な示唆”を得るべく、各国の歴史教科書、戦争小説、無名詩人の戦中詩、ロシア文学、林芙美子、向田邦子、太宰治の小説などを丁寧にひも解いていく。そして今の日本に、また私たち自身に必要な「小さなことば」とは何か? その言葉(小さな声)によって語られる「(彼らの物語ではない)ぼくらの物語」を作りはじめる必要性・方向性を指し示しながら、長い思索の旅の始まりのような本書を締めくくる。

(というわけで、この本を、私自身は源一郎さん流「君たちはどう生きるか」と受け取ったが、ありもしない「台湾有事」とか、憲法に反する「敵基地攻撃能力」とか、不穏なことばが飛び交いだした今こそ、読まれるべき一冊だと思う)


嘘の木(フランシス・ハーディング著、児玉敦子訳/創元推理文庫)

舞台は19世紀後半(ヴィクトリア朝)のイギリス。男尊女卑の世の中で、自分の進路を「博物学」に定めた14歳の少女フェイスの物語……当時の暗い世相を背景に、尊敬する父の死、その犯人捜しの謎解きと「人の嘘を食べて成長する」という“嘘の木”の幻想が交錯しながら、フェイスの心の葛藤と共に描かれる。(あまり体験したことのない、そのダークかつミステリアスな展開に戸惑いながらも、気が付けばどっぷりハマっている不思議な魅力を持つ一冊。とりわけ、厳しい社会的制約のもと、自分の強みを武器に、強かに生き抜いていく女性たちの姿が印象的だった。ちなみに「コスタ賞」の児童書部門の大賞を受賞した作品ということだが、これが児童書?と驚くほど、少年少女が読むにはかなり全体トーンが暗く重い内容……14歳の少女の成長物語と捉えて頷くべきなのだろうか) 


その女アレックス(ピエール・ルメートル著、橘明美訳/文春文庫)

これも亡き友人が強く薦めてくれた一冊。事の発端は女性誘拐事件、当然、被害者は善人で、犯人は悪人。と思いきや、えーっ!?…という驚きの展開(その驚きが1度、2度では終わらない)。まあ、これ以上はちょっと言わない方がいいと思うが、正に「驚愕」という言葉がふさわしい凄いミステリー小説だった。(とにかく、読めば分かる面白さ。暴力描写が苦手な人には薦めにくいが、私的には「読まずに死ねるか」レベルの作品)

2023/01/19

年明けのあれこれ


11日(日)

例年通り午後1時頃に息子夫婦来訪。ビール&シャンパンで新年を祝った。

息子の連れ合いのAYUちゃんが「韓ドラ」&K-POP好き。というわけで、話題の大半は「韓国」関連(私もたまに聴くBTSをはじめ、去年観終えたドラマ『シュルプ』『悪の花』、彼らが4月に日本で行われるライブを観に行くという「BLACKPINK」等々)。愚息も近々仕事で韓国に行くとか……このご時世、忙しそうなのは何より。

13日(火)

仕事始め。2台集金、2台点検。今年も狭い機内で掃除をしたり、金を数えたり、時々部品を交換したりの日々。(今年の春頃には職を辞そうと思っていたが、年金以外に食い扶持があるわけでもなく……はてさて?)

年賀状から(今年は喪中の方も多く、出したのも届いたのも30枚程度

経済学者のN君は《2022年の発見は、もし1930年代に「坂の上の雲」が出ていたら、陸軍の暴走が止められたかもしれない。ということでした》という気になるコメント付き。(でもワタシ「坂の上の雲」未読です)

俳句を嗜む友T君からは一句 年新た 計らぬままの 草よ木よ

「中小企業診断士事務所を開設した」旭川の真也は 尖がって、生きよう。の一言。

ゴダールの映画「イメージの本」をビジュアル・モチーフに、何ひとつ望み通りにならなくても希望は生き続けると言葉を添えてきたのは、デザイナーのウエちゃん。

またおいしいものを食べながら、色んな話を聞きたいなー♡ フェアリーこと、デザイナーのO林さん。また会いましょう。また飲みましょう。高校の部活仲間M君。老いと楽しくつき合っていきたいものですね。高校同期の友人HIROKOさん。又、何か仕事したいですね。先月15年以上ぶりに再会したデザイナー秋山君。今年は変化の一年になりそうです。長野・安曇野在住のMOTOMIさん。1月の会、本当に楽しみにしています。「新年会」で会う予定の元中学教師K君。(その他、旧知の友人たちから、それぞれ“らしい”便りあり。お互い、元気で良い一年にしましょう!)

15日(木)

毎年楽しみにしている「宝島社」の新春企業広告。今年のテーマは「団塊世代(へのエール)」。

「後期高齢者になる団塊世代の背中をもう一度押せたら…」という思いで制作に至ったということだが、例年に比べコピー、ビジュアルともイマイチな印象(全共闘運動に象徴される「反体制」的な世代イメージを「ヒール」と置き換えたのは分からないでもないが、あまり面白くないし、好きじゃない)。第一、意図的に高齢者を減らそうとしている(としか思えない)連中が政権を握っているのに、団塊世代の背中を押している場合じゃないでしょ!という感じ。

19日(成人の日)

初詣

今年は新宿「花園神社」へ……我々世代的に「花園神社」と言えば故・唐十郎が率いた状況劇場「紅テント」。それ故、今でもアングラ劇団の聖地となっているらしく、「芸道成就」のお札やお守りを買い求める演劇人っぽいグループもちらほら。(「芸道成就守」なんて初めて見たが、さすが花園神社!といったところ。恐らくここにしかないのでは?)

で、私たちは「芸道成就」ではなく、ごく普通に家族・友人・飼猫の健康・多幸を祈りつつ「家内安全」のお札を購入。「小吉」の御籤(ツレは「中吉」)を木の枝に結んで早々に立ち去った。(「大吉は凶に還る」と言うし、「小吉」「中吉」あたりが丁度良し)

その後、末広亭近くの「四川酒家」でランチ。で、腹ごしらえからの「新宿バルト9」…

 初映画

ソン・ガンホ、イ・ビョンホン共演の『非情宣言』を観てきた

今更、韓国映画の凄さに驚くこともないのだが、70代突入のジジイが新年早々こんなにドキドキハラハラしちゃっていいんだろうか?…いいんです!!レベルの堂々たるエンタメ大作(ちょっと頷けないシーンもあったが、製作の本気度は別格!)。とりわけ失速シーンは、思わず体が硬直するほどの凄まじさ。役者陣の豪華さ込みで大満足の2時間半だった。